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医療・健康・介護のコラム

「健口」で健康(12) 歯ぎしり マウスピース効果

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 このシリーズでは、予防歯科学が専門の大阪大歯学部教授、天野敦雄さんに聞きます。(聞き手・佐々木栄)

「健口」で健康(12) 歯ぎしりマウスピース効

 今回は、歯やあごに迷惑な歯ぎしりと食いしばりについてです。ギリギリと上下の歯をこすり合わせる「歯ぎしり」、下のあごを動かさずに上下の歯を強く合わせる「食いしばり」、上下の歯でカチカチ鳴らすタイプもあります。いずれも、歯とあごの骨に過剰に負担をかけて歯の寿命を縮め、あごの関節に不調をきたす原因になります。

 C郎さん(50)は、夜中の歯ぎしりを妻に指摘され、歯科を受診しました。放っておくと がく 関節症や頭痛、肩こりのほか、歯周病や歯並びの悪化、歯の摩耗につながることから、就寝時にマウスピースをすることになりました。

 3か月後、歯ぎしりはなくなり、起床時のあごの筋肉のつっぱりや口を開けた時のあごの関節の引っかかりがなくなるなど、効果が出ました。

 歯ぎしりや食いしばりの原因はよく分かっていませんが、ストレスが大きく関わっているとする説が有力です。性格、遺伝、服薬、飲酒、喫煙、中枢神経系の障害や睡眠時の呼吸障害などとの関連も指摘されています。ストレスをためず、規則正しい生活をした方がよさそうです。

 一般的な治療法はマウスピースの装着です。つけた状態で歯ぎしりをしても、歯やあごの骨に直接的な負荷がかかりません。歯科で作るオーダーメイドのものが効果的で、公的医療保険も適用されます。無意識でしてしまう歯ぎしりを自覚させるため、周囲の目につく場所に目印をはり、歯を離すようにする認知行動療法も推奨されています。詳しくは歯科医に相談してください。

【略歴】
 天野 敦雄(あまの あつお)
 大阪大学歯学部教授。高知市出身。1984年、大阪大学歯学部卒業。ニューヨーク州立大学歯学部博士研究員、大阪大学歯学部付属病院講師などを経て、2000年、同大学教授。15年から今年3月まで歯学部長を務めた。専門は予防歯科学。市民向けの講演や執筆も多く、軽妙な語り口・文体が好評を得ている。

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