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緊急事態宣言 大げさでもできる限りのことを 気分転換も重要 フランスの教訓

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パリ近郊の新凱旋門(中央奥)付近。天気の良い週末は多くの人が訪れる

パリ近郊の新凱旋門(中央奥)付近。天気の良い週末は多くの人が訪れる

日本の感染拡大の遅さは、手洗い、うがい習慣のおかげ?

 世界的にみて日本で感染の広がりが遅いのは、手を洗うとか、うがいをするといった習慣が根付いていることも理由の一つではないかと思う。手袋は、電車のつり革や、エレベーターのボタンやエスカレーターの手すり、商品を素手で触ることを回避する効果があると思う。ただし、その手袋で顔を触らないこと。人は意外と何げに顔を触っているものだ。

服用中の薬を確保、緊急でなければ受診しない

 そして、外出が厳しく制限されたら、それを守ってほしい。必要最低限の外出はできるのだから、節度を持った行動が大切になる。病院は、新型コロナウイルスに感染疑いの患者さんや、感染した患者さんもいると思うので、できるだけ緊急時以外の受診はキャンセルし、現在服用している薬など必要なものは事前に用意しておいた方が良いだろう。

 感染が広がると、病院はその対応に追われて他の診療を縮小する可能性もでてくる。開業医やクリニックなどは休診になるところも出てくるだろう。新型コロナウイルス関連以外の、急を要する病気や事故などに見舞われた場合、どのように対応したらよいのか、インターネットなどで事前に調べておけば安心だ。

高齢者の生活支援を

 外出が制限されると、一番心配なのは高齢者の生活だ。独居の方もいるだろう。電話で近況をうかがってほしい。健康状態なども気になる。必要ならば代わりに買い物に行ったり、代わりに病院に薬を取りに行ったりすることもできるかもしれない。

 高齢者のお手伝いをする場合は、できるだけ対面ではなく電話で話し、買い物をしてあげた場合はドア越しに置いて帰るなど、できるだけ接触を控える。自分が知らない間に感染していて、高齢者にうつしてしまわないとも限らないからだ。

 フランスの外出禁止令は2週間ごとに更新されているが、感染のピークが見えない今、まだそれは続きそうな気配である。感染拡大を止めなければ、医療崩壊も起きるだろうし、長引く外出禁止で経済的な打撃も深刻になるだろう。

不安と恐怖にのみ込まれないように

 自分も感染していて急に重症化するかもしれないと思ったり、恐怖心で眠れなくなったりする人もいるだろう。でも、みんな、同じ気持ちでいることを忘れてはならない。あなた一人ではない。この不安と恐怖にのみ込まれないように、人とコミュニケーションをとって、ひとりひとりが孤独にならないように、お互いが気をつけ、声をかけ合って、この大変な時期を乗り越えてほしい。

 決して現状を軽視してはならない。でも、怖がってしゅくしてもいけないと思う。正しい情報を知り、節度のある行動をとる。外出ができないなら、今までできなかったこと、例えば本を読む、映画を見るなど、何でも良いから、コロナから離れて気分転換を図ることが重要だ。そして、規則正しい生活を心がけてほしい。

 現状をしっかりと受け止めつつも、未来への希望は捨ててはいけない。(古田深雪 パリ在住・医療通訳)

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ふるた・みゆき  パリ・アメリカンホスピタル勤務。医療通訳、医療コーディネート、リフレクソロジスト

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