小6の娘 寝言が心配
小学6年生の娘の寝言が心配です。起きているのかと思うほど、はっきりとしゃべります。居間まで歩いてくることもあります。その都度、注意して寝かせていますが、翌朝には全く覚えていません。どう対処すればよいのでしょうか。(44歳女性)
夢遊病ならストレス軽減を
角谷 寛 滋賀医科大睡眠行動医学講座特任教授(大津市)
ご質問の内容から睡眠時遊行症(夢遊病)と思われます。深くぐっすり眠っている状態から、不完全に覚醒することで生じると考えられています。睡眠前半部で起こることが多いとされ、大半は長くても10分程度です。中には1時間に及ぶこともあります。
この間、目は開いていて、うつろな表情で活動し、他人が覚醒させようとしてもあまり反応しません。起きてから遊行時の行動を思い出すことも、それほどありません。ただ、進路を妨害したり、捕まえたりすると激しく暴れることがあります。穏やかにベッドに戻るよう促すのが望ましいとされています。
睡眠時遊行症の原因として、眠らずにいることやストレスが知られています。子どもによくみられますが、思春期までに自然になくなることが多く、治療はほとんど不要です。毎週のように症状がある場合などには、まずストレスを減らすことなどを勧めます。
単純な行動を繰り返し、一晩に何度も起こる場合は「睡眠関連てんかん」という別の病気の可能性があります。脳波の検査で診断がつけば、服薬治療による効果が期待できます。心配なことがあれば、かかりつけ医や睡眠を専門とする医療機関に相談するのがよいでしょう。