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エッフェル塔周辺 つかの間のにぎわい コロナで緊張感走るフランス 

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紙類やパン、パスタ、冷凍食品、缶詰めは売り切れや品薄

 エッフェル塔界隈の人の多さに驚きつつ、帰り道、スーパーに寄ってみた。店員さんたちは全員マスクと手袋。そしてやはり、うわさ通り、トイレットペーパーは一つ残らず売り切れており(写真)、売り場をうろうろして、ついにはあきらめたように、なぜかキッチンペーパーを大量に買い物かごに入れている人もいた。とにかく「紙類」を買わなければという気になっているのだろう。

 主食となるパンやパスタ類も品薄、なぜか卵も売り切れ。冷凍食品や缶詰類も品薄。2軒目も状況は同じだったけれど、かろうじて卵があった。そういえば家の冷蔵庫にも卵がなかったことを思い出して買ってはみたものの、家に帰ってみると、なんだか急にとても貴重品に見えてきた。トイレットペーパーも卵も、いつでも買えることが当たり前だと思っていたけれど、こうして見ると一つ一つがなんと貴重でありがたいことか。

生活、働き方を見直す機会かも

 スーパーでパッと手に取って、レジで支払ってすぐに使ったり食べたりできるなんて、なんて私たちは恵まれているのだろう。便利なものがいつでも手に入る世の中に、このような非常事態が発生するなか、感染を防ぎ、少しでも早く収束することを祈ることはもとより、今までの自分の生活を見直すチャンスなのかもしれないと思う。仕事もテレワークをする人が増え、働き方を見直すチャンスなのかもしれない。

 レストランやカフェが無期限で閉まると発表された夜は、レストランもカフェも、しばしのお別れと大いににぎわったという。日曜日のシャン・ド・マルス公園も、これからはしばらくの間、公園にも来られないからと人々があふれ出ていたのだろうか。行き場をなくした観光客が、鉄の貴婦人の姿を眺め、心を癒やしていたのだろうか。これから数週間は外出を控えるために、食料品、家庭用品の買いだめが横行しているのだろうか。

 このままフランスで感染が広がれば、イタリアのように外出禁止、移動制限が出されるのも近いだろう。そうなれば今以上にパニック状態となって、大きな混乱は避けられないだろう。一日も早く収束に向かうことを心から願う。(古田深雪 パリ在住医療通訳)

補足)3月16日午後8時にマクロン大統領が演説を行い、17日正午から15日間の外出禁止を発表した。生活必需品の購入や、必要不可欠な外出以外は罰則を伴う。医療従事者の通勤は認められている。マクロン大統領はこの演説の中で、これは戦争なのだと何度も繰り返した。この発表により、あわてて国を脱出する人も出てくるだろう。食料品を含む生活必需品の買いだめもさらに加速しそうだ。

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ふるた・みゆき  パリ・アメリカンホスピタル勤務。医療通訳、医療コーディネート、リフレクソロジスト

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