医療大全
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【意思決定】「想(おも)い」を支える(4)障害者ゆえ軽視される
障害者である私の意思は、いつも「確認」されてしまう。重症筋無力症で、24時間人工呼吸器をつける押富俊恵さん(38)は、そんな悩みを抱えている。
24歳で発症する前の押富さんは、患者のリハビリを担う作業療法士。介護保険制度にも通じており、亡き父の申請も担った。33歳の時、その父が入院。一家の意思を束ねるキーパーソンとして、ケースワーカーの女性と面談した。
父の入院先は、押富さんが利用する訪問看護ステーションと同系列で、病気のことも伝わっていた。
ケアマネジャーの交代や要介護度の再認定について相談し、押富さんが週明け、市の窓口で手続きをすることになった。
ところが、面談後の夕方、愛知県の自宅マンションに来た訪問看護師に、悲しい言葉を聞かされた。
「ケースワーカーから、『娘さんに任せて大丈夫なの』と問いあわせがあったわよ。『大丈夫』って返事しといたけど」
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