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医療・健康・介護のコラム

妊活にもコロナウイルスが影響 「今は不妊治療しない方がいいのか」

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 2020年3月。世間は連日連夜、新型コロナウイルス肺炎関連のニュースで持ちきりです。医療関連の話題はもちろんのこと、マスクや消毒液が足りないという流通や生産の問題、生活必需品の買い占めや転売問題、せきエチケットによるトラブルなど、枚挙にいとまがありません。突然の休校や集会等の自粛により、多かれ少なかれ予定の変更を余儀なくされ、ストレスを抱えている人も少なくないでしょう。

 社会全体がこうした状況下にあると、いわゆるマイノリティーと言われる人たちは、ますます声を上げづらくなってしまいます。私のもとにも、そうした声がいくつかが届きました。

在宅の同僚のフォローで通院が困難に

妊活にもコロナウイルスが影響 「今は不妊治療しない方がいいのか」

 例えば、在宅ワークになった同僚のフォローのため、不妊治療の通院が難しくなってしまったという方です。

 「社内で同じ部署の2人の方が、子どもの休校のためにテレワークに切り替えられたので、私はその分、会社に行かないわけにいかず、今回の治療に支障が出そう。これまでフォローしてもらったこともあるから、今回みたいな時には、こちらがフォローしないといけないと理屈ではわかっていても、こっちももう年齢もあるし、時間を無駄にしたくないからあせってしまう」

 確かに、小さなお子さんがいる家庭では、あまりにも急な休校宣言に戸惑いと困惑を抱えながらも、在宅勤務に切り替えたり、休んだりする親御さんは多いでしょう。これまで働き方改革として提唱されつつも、遅々として進まなかった「テレワーク」がこんなに早く広がりを見せるとは、想像できなかったことだと思います。それは「働き方改革」的には好ましい傾向であると思います。ただ、テレワークは、全員が同じように可能になるとも限りませんし、この方と同じような声はほかにもあります。

 「在宅勤務は誰もができるわけじゃないし。こういうときも子どもがいる人のほうが優先される。小さい子を放っておくことはできないから仕方ないんだけど。わかるけど。こんなことを考える自分も嫌になる。早く妊娠したい! 妊娠できない自分も嫌! それが一番嫌」

不妊治療の説明会がコロナで開催中止

 また、通院に際しての悩みも浮上してきています。

 「主人と行く予定だった不妊治療病院の説明会が、コロナで開催中止になってしまいました。これを受けないと治療してもらえないのに……。いくつか回ってやっと決めた病院だったけど、説明会を受けなくても治療してもらえるところを探したほうがいいのでしょうか」

 「『夫が微熱がある』と言ったら、予定していた治療がキャンセルされました。せっかく体調を整えて人工授精の準備をしていたのにショックです。私じゃなくて夫だし、問題ないんじゃないかと言ったけど、念のためとのことでダメでした。次はいつになるか……」

 不妊治療は、行けばすぐに始められるわけではありません。そのために二人とも検査をしたり、体調を整えたり、ホルモン剤を投与したりして、治療のための様々な準備を、数週間から時には数か月かけて行っていきます。それほど時間がかかるものなのです。ですので、このように、治療が進められなくなったという悩みは当事者にとってはとても深刻です。

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松本亜樹子(まつもと あきこ)

NPO法人Fine理事長/国際コーチ連盟認定プロフェッショナルサーティファイドコーチ

 長崎市生まれ。不妊経験をきっかけとしてNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げ、不妊の環境向上等の自助活動を行なっている。自身は法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ、アンガーマネジメントコンサルタント等)、研修講師として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)など。
Official site:http://coacham.biz/

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