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【意思決定】「想(おも)い」を支える(2)声をとるか 命をとるか

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「想(おも)い」を支える(2)声をとるか 命をとるか

29歳の時、総合病院でクリスマスを迎えた押富さん。左は、担当の研修医(押富さん提供)

 重症筋無力症の押富俊恵さん(38)はかつて、人生を左右する決断を2度、迫られた。声をとるか、命をとるか――の選択だ。

 1度目は、27歳の時。愛知県の大学病院に入院して2年余り。食べたものが気管に入り、深刻な 誤嚥ごえん 性肺炎と敗血症を繰り返していた。脱力感に襲われ、人工呼吸器をつけた体はほとんど動かない。

 脳神経内科の30歳代の主治医が、押富さんの個室に来て、喉頭気管分離手術を勧めた。食道と気管を別々に分ける。誤嚥性肺炎はなくなるが、声帯は機能を失い、一生、声は出なくなってしまう。

 「死にたくなければ一生食べるな! 食べたいなら声はあきらめろ」と言われた。深刻な問題を唐突に示され、不信感が募った。

 主治医は、事務的な口調で「(手術をする)耳鼻科で相談してきて」とつけ加えた。「あー、見捨てられたんだな」と感じた。

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