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「社員が隔離された」中国の日系企業、悲鳴相次ぐ…生産回復に打撃も

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 【広州=角谷志保美、北京=小川直樹】新型コロナウイルスを巡り、日中双方が入国者の自宅待機などを求める水際対策を強化したことに中国の日系企業に困惑が広がっている。感染拡大を防ぐためとはいえ、日中間の人の往来を制限する規制が長引けば、本格稼働が遅れて痛手となるためだ。

 中国南部の広東省は5日から、日本、韓国、イタリア、イランの4か国を14日以内に訪れたことのある入国者の隔離を始めた。空港などで到着時に検温し、発熱など症状があれば医療施設に移送する。症状がなくても自宅やホテルで14日間経過観察する。日系企業の間では「社員が隔離された」といった悲鳴が相次ぐ。

 同様の措置は、北京市や上海市、四川省成都市などでも相次いで導入された。湖北省を除く地域で感染者の増加ペースが大きく鈍化するなか、地方政府は海外からの感染者の「逆流」に神経をとがらせている。

 日本も国内各地で感染が広がるなか、9日から日本人を含む中国からの入国者全員を対象に自宅待機などを求める。

 中国の規制強化は日系企業を直撃している。日本貿易振興機構(ジェトロ)広州事務所が広東省など中国南部の日系企業を対象に2月下旬に行った調査では、回答した457社の54%が、中国での感染拡大を懸念して日本人駐在員の一部または全員が一時帰国していると回答した。稼働率が半分以下の企業は約4割に上り、本格稼働に向けて2月末から駐在員を中国に戻す動きが活発化していたタイミングだった。

 需要動向から生産量を増やす判断や品質管理などの仕事では、駐在員が重要な役割を果たすことが多い。ジェトロ広州事務所の清水顕司所長は「日中双方で人の動きが制限され、回復速度に影響が出るのは避けられない」と指摘する。

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