宋美玄のわーままクリニック
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共働き家庭は阿鼻叫喚…ワーママが「一斉休校」にモヤモヤする3つの理由
新型コロナウイルス感染症関連のニュースに不安な日々が続いています。2月27日、いきなりの「一斉休校」という報道に震撼して1週間。全国の小中高校に通うお子さんを持つ方々、いかがお過ごしでしょうか。
生活の見通しが立たないストレス
わが家には小学2年生の娘がおり、両親は共働きの医療従事者のため仕事を休むという選択肢はなく、祖父母には頼れない。前もって分かっていたならまだしも、突然のことなので、子供を頼める人を手配していない。通常の長期休みなら、スプリングスクール、キャンプ、スキー、民間学童のデイキャンプなど、子供の居場所サービスの選択肢が多数あるのですが、当然ながら今回は何もない。100円ショップで工作の材料を大量に買ったり、本屋でマンガを大人買いしたり、ハウスキーパーさんに長めに家にいてもらったり、いつもお願いしているお留守番サービスのお姉さんに多めに来てもらったり……。なんとか一日一日をやり過ごしてきました。
最近になって、同じ境遇のお子さんを何人か職場で預かっているお友達のところに通わせてもらうようになり、ようやく生活のリズムが整ってきました。そうすると、子供も精神的に安定してきたので、やはり「生活の見通しが立たない」というのは、親子とも消耗するものだと実感しました。
今回の一斉休校には従うしかありませんが、ワーキングマザーとしてモヤモヤする点を三つ挙げたいと思います。
なぜ高齢者でなく、子供なの?
一つ目は、なぜ高齢者などの重症化ハイリスクの方々でなく、子供たちの行動と学ぶ権利を制限するところから大鉈を振るったのでしょうか。必ずしも子供の感染者が多かったり重症化しやすかったりするわけではなく、子供が感染を広げているという根拠があるわけでもありません。もちろん、未知なことが多いウイルス感染症であるため、可能性があるかどうかでいうと「ある」わけですが、なぜここで高齢者でも労働者でもなく、就学児童の行動に大鉈を振るったのか。子供の命を守るためなのか、子供を媒介して感染を拡大させないためなのか。政策の目的がはっきりと見えてきません。
そのため、私には「大規模な対策を取らなければいけない時期だが、できるだけ社会への影響を少なくしたい。子供なら産業に影響はないし問題ないだろう」というような発想であったように思えてならないのです(あくまでも個人的な想像です)。もしかすると、昭和育ちの政治家の先生方は、「一家に一人は専業主婦がいる」という認識で、学校を休みにしても混乱は起こらないと思ったのかもしれません。
「親業をしている人」と「仕事をしている人」は別じゃない
しかし、今や6割が共働き家庭。慌てて「保育園は閉園しない」と発表されましたが、混乱は1週間近くたった今でも続いています。学童(特に小学校低学年)の子供がいる労働者は、急いで子供の居場所を確保しなくてはいけません。保育園は開けるようにと言われても、小学生の子供がいる保育士の中には出勤できなくなっている人もいます。「親業をしている人」と、「仕事をしている人」がバラバラに存在する、と思われていたのかもしれませんが、一人の人がいくつもの顔を持ち、皆が絡み合い支え合っているのが現代社会なのです。
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経済界は安く雇いたいために主婦を使おうとする。 主婦は主婦の仕事がありそれなりに時間も要す。 しかし、経団連はじめ財務省は主婦の仕事を無いものと...
経済界は安く雇いたいために主婦を使おうとする。
主婦は主婦の仕事がありそれなりに時間も要す。
しかし、経団連はじめ財務省は主婦の仕事を無いものとして振る舞う。
しかし、現実は無いはずもなく、子育て、家事は、家族の生活の根幹に大事なもので僅かな時間で適当に済むものではない。
子育てより働いた方が楽、働く女性など煽り、主婦無能論など無言の圧力をかける言葉はいくらでも出回り、家庭が空洞化していたのは事実かと思います。
今回の新型コロナで税金のあり方や子育て世代への優遇の偏りなど様々な事が浮き彫りになりました。
本当は家で子どもの事をみたかった事に気づいた女性も少なくないようです。
一緒にクッキーを作ったり子どもと手の込んだ家庭料理を作ったりかけがえのない時間を体験できるきっかけにもなりました。
お金の事でキリキリしなくても世の中はもっと父親に給与を与えるべきと思います。
未来を担う子ども達を育ててる家庭が本当に負担が大きいです。
だったら独身がいいとなりつつ事は長い目で見れば果てしなく大きな損失と言うことに気づくべきと思います。
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寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受
子供の方が大人よりも直接コミュニケーションに依存する時間が長いので、いきなり義務が出現すると大変ですね。 感染の速度とそれに伴う重傷者の出現頻度...
子供の方が大人よりも直接コミュニケーションに依存する時間が長いので、いきなり義務が出現すると大変ですね。
感染の速度とそれに伴う重傷者の出現頻度を下げる為、それは医療機関での集団感染や重症患者管理の物品やスタッフのパンクを避けるため、という明確な理由はあるものの、出口の受け皿としての地域の仕組みが追いつかなければ不満は溜まりますよね。
今後も他の感染症や災害などは想定されるわけで、じゃあ、どのように意見をまとめていくかという話ですね。
改善に向かわせるために。
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