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健康経営の人

医療・健康・介護のコラム

DeNA<下> 職場に溶けこむ健康づくり

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 「yoga2もうこれ以上曲がらない」「痛い、痛い」。4月28日午後7時過ぎ、渋谷駅東口の渋谷ヒカリエに構えるディー・エヌ・エー(DeNA)のオフィスで、床に座り込み、声を絞り出す約20人の姿があった。
 DeNAのCHO(Chief Health Officer=最高健康責任者)室が企画した「腰痛&肩こり改善ヨガセミナー」の光景だ。講師の市川絵莉子さんは「絶対無理をしないでね」と声をかけるものの、簡単なストレッチ体操から徐々に手足の関節の可動域を広げていくように指示。セミナーが始まった早々は、市川さんの指示に「無理、無理」とあきらめ気味だった社員たちは、次第に関節が言われた通りに動き始めるようになると、驚きの声を上げた。
 腰痛対策のヨガセミナーのほか、「睡眠対策」「食事」などをテーマに、CHO室が1月に発足して以来行ってきた健康関連のセミナーは16回を数える。最近では週2回のペースで開かれている。
 CHOでもある南場智子会長の命を受け、健康対策を企画しているCHO室の平井孝幸さん(34)は「健康にいいと聞けば、そのテーマでまずセミナーをやってみる。その上で、社員の反応をみて続けるかどうか検討します」とフットワークが軽い。

 セミナーのほかにも、カフェテリアでの朝食提供や血糖値測定器の導入、フィットネス器具を置くウェルネスエリアの開設などを展開してきた。「うちの会社の組織は、形にたとえれば球面。(上下関係が中心の)重層構造ではない。その球面を社員一人ひとりが担っている」(南場会長)。フラットな組織と意思決定が特長のDeNAでは、平井さんが考えたプランも即座に実行に移される。
 ネットビジネスを軸に、多くのエンジニアやクリエイターを抱えるDeNA。社員の平均年齢は32歳と若い。「健康」を自らの課題として日常的に意識する年代ではない。しかし、パソコンの画面を前にゲームやプログラムの開発などの業務に長時間没頭すれば、腰痛や肩こりは避けられない職業病となる。
 健康な人材を確保することで企業の競争力を強化する。「健康経営」を唱える企業の声は一致する。ただ、DeNAのような社員の年齢が若い企業では「社員のほとんどは健康づくりに関心がない。健康に対する意識をどう高めるか、難しい」のも事実。社員が意識しなくて心身の健康を維持できるような職場環境を作りたい、と平井さんは話す。(鷲見一郎)

 
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 社員の健康を経営の重要課題に位置づける「健康経営」に取り組む企業が増えています。業務の効率化だけでなく企業イメージの向上などに効果があるとされ、国も後押ししています。健康経営を推進する企業のトップへのインタビューを随時掲載します。

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