認知症介護あるある~岡崎家の場合~
介護・シニア
順位アップの裏技? いいえ、正攻法で再挑戦!…特養入所大作戦(2)
途方に暮れて、あてもなくセンターへ
地元の五つの特別養護老人ホーム(特養)に父さんの入所申し込みをしたものの、どこも気が遠くなるほどたくさんの待機者がいて、いつ順番が回ってくるのか見当もつきません。父さんが一時入所中の老人保健施設(老健)からはやんわりと退所を促され、要介護状態になった母さんと幼い息子を抱え、まさに八方ふさがりです。
その時ふと、私たちの住む街の“高齢者施設に関することを一括で担っているセンター”のことを思い出しました。特養の申し込みを受け付けるところだけれども(他の自治体は、個々の施設に直接申し込む場合が多いようですが)、あそこって、個別の相談もできるんじゃなかったっけ? 何の助けになるかは分からないけれど、とにかく行ってみることにしました。
涙ながらの訴え
センターに乗り込んだ私は、相談員を前にして、両親と息子の面倒を一人でみる「トリプルケア」の苦しい日々を涙ながらに話したのです。行く前は、「状況の深刻さを分かってもらえるよう、精いっぱい伝えなくては」なんて考えていたのですが、その場になってみると、せきを切ったように言葉があふれ出てきました。
相談員は、50歳くらいの女性で、少し神経質そうな人でした。それでも、私の直訴を聞くと、真剣な表情でパソコンをたたきはじめました。そして「待機者が少ない施設に希望を変更してみては? ここなら、60人くらい(我が家が申し込んだ施設は数百人)なので、あまり待たずに入れるかもしれませんよ」と別の施設を勧められたのです。
……せっかくのご提案ですが、そこは、交通の便が非常に悪く、車でないと行けないようなところでした。我が家は車がなく、できる限り面会に行きたい私としては、なんとか避けたい選択肢です。
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