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フレイルに立ち向かおう~静岡・三島市で記念日制定イベント

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 「フレイルの日(2月1日)」の制定を記念したイベント「第1回フレイルに立ち向かう会」が2月9日、静岡県三島市で開かれ、市民ら約300人が熱心に講演に聞き入った。

 冒頭、イベントを主催する「スマートウエルネスコミュニティ協議会」理事長の大内尉義・虎の門病院長が「フレイル予防で健幸長寿」と題して基調講演した。

フレイルに立ち向かおう~静岡・三島市で記念日制定イベント

大内理事長の基調講演に熱心に耳を傾ける参加者

 「フレイル」は「健康」と「要介護」の間にある状態のことで、「虚弱」を意味する英語「frailty(フレイルティ)」を元にした造語。大内理事長は「年を取っても、適切な栄養や運動で元に戻ることができることを強調するために、『虚弱』ではなく『フレイル』という新しい言葉を作りました」と説明した。

横断歩道が渡れなくなったら注意

 フレイルは「身体的」だけでなく「精神心理的(認知機能の低下、うつ)」や「社会的(貧困、独居)」などの概念を含んでいるのが特徴だ。 身体的フレイルには、①意図しない体重減少(1年あたり4.5キロ)、②疲労感、③筋力(握力)低下、④歩行速度が遅くなる、⑤身体活動が低くなる(だんだん体を動かさなくなる)の五つの基準があり、このうち三つにあてはまると身体的フレイルに該当する。

 大内理事長は「とくに歩行速度が大切です。以前は楽に渡れていた横断歩道が渡りにくくなったら注意しましょう」とアドバイスした。

 食事については「年を取ると、栄養が足りない状態になってくるので、70歳を過ぎたら、何でも好きに食べましょう。特にたんぱく質を十分とることが必要です」と訴えた。また「フレイルは万病のもと。栄養、運動、社会参加をやってほしい。一人きりで家に閉じこもっているのがいちばんよくない」と呼び掛けていた。

「筋肉を維持しよう」トレーニングを体験

 続いて、保健師の塚尾晶子さんが「サルコペニア(筋肉減少)予防の筋トレ」と題して、足腰を鍛えるスクワットと足踏み運動を組み合わせたトレーニングを紹介した。塚尾さんは「筋肉は40歳から毎年1%ずつ減っていきます。筋トレをしないと維持できません」と解説。参加者は塚尾さんの合図に合わせて、一斉にトレーニングを体験した。

フレイルに立ち向かおう~静岡・三島市で記念日制定イベント

保健師の塚尾さんの合図に合わせてスクワットをする人たち

 このほか、専門家から「オーラル(口腔こうくう)フレイル」「モノわすれ対策」の最新情報の解説も行われた。

フレイルに立ち向かおう~静岡・三島市で記念日制定イベント

「ザリッツ」を体験する参加者

 会場には筋力や握力、血管年齢、肌年齢などの測定コーナーが設けられた。両手を腰につけ、片足で立ちあがる「片足スクワット」や、椅子から立ち上がって座るまでの動作で脚の運動機能をチェックできるタニタの「zaRitz(ザリッツ)」(タニタヘルスリンクブース)などで、多くの人が自身の体力・筋力を計測していた。

 最後に、久野譜也・筑波大学教授(健康政策)が講演し、「フレイルという言葉と、今日学んだ中で自分が大事だと思ったことを知り合いや家族に伝えてほしい」と呼び掛けた。 さらに、身体的・精神的な健康の面から、車依存の街ではなく「Walkable City」(歩いて暮らせるまち)への転換が大切だと指摘、「高齢者の独居が増えると、精神的な健康が損なわれ、外出もしなくなるという悪循環に陥る。行政には、80歳、90歳になっても出掛けたくなるようなまちづくりをしてもらいたい。それには市民の理解や協力も必要だ」と強調した。

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