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Dr.えんどこの「皮膚とココロにやさしい話」

医療・健康・介護のコラム

「いい先生」とは… 患者に優しい? 手術がうまい? スタッフ受けがいい?

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 こんにちは。皮膚科医のえんどこです。新型コロナウイルスによる感染、肺炎が世界中に拡大し、猛威をふるっていますね。例年ならインフルエンザで大変な時期なのに、こちらはみじんも話題に上がってきません。また、花粉症のシーズンがいよいよ到来しました。実は私も花粉症持ちです。正直言うと、1月中旬あたりから目がかゆくなってきており、鼻もグズグズが始まって徐々にひどくなってきています。誰か、どうにかしてくれる“いい先生”はいないものでしょうか……。

医師も十人十色

「いい先生」とは… 患者に優しい? 手術がうまい? スタッフ受けがいい?

 十人十色といいますが、皮膚科の医師も一人一人異なります。「あの先生はいい先生ですよ」「あの先生は、いい先生なんだけど……」という会話をよく耳にします。ただ、これは非常にあいまいで、“いい先生”の定義なんてものはどこにもありません。患者さん思いの優しい先生? 患者さんの話をよく聞いてくれる先生? 手術の腕が良い? 看護師さんなどスタッフ受けがやたら良い? すぐ思い浮かぶだけでもいろいろです。ですが、話をよく聞くということが必ずしも“いい先生”かというと、これはちょっと違います。

患者一人に時間をかけられない現実

 話を聞くだけなら誰でもできますが、外来診療ということを考えると、残念ながら、この一人の患者さんだけに時間をかけるというわけにはいきません。外来担当の医師が何名もいるような、大きな病院であればそれは可能でしょう。しかし、個人経営のクリニックであれば、皮膚科といえど、なかなか難しいような気がします。

 クリニックのホームページを見ると、「一人一人の患者さまにご満足いただけるよう、きめ細やかな対応を目指します」というようなニュアンスの記載をよく見かけますが(というかほとんど)、人気のあるクリニックであればあるほど、1人あたりの患者さんにかける診察時間は当然ながら短くならざるを得ません。1日に50人の患者さんが来院されるクリニックもあれば、200人超えのクリニックもざらにあります。では、両者で同じような内容の対応ができるか? 全ての患者さんを満足させることができるのか? と問われたら、その答えは……です。

患者ごとに求めるものは違う

 あえて答えを書かないのは、正解がないからです。患者さんの「満足度」とはいったい何を指すのでしょう。適切な診療・治療をしてくれることでしょうか、それとも待ち時間が短い(長くない)ことでしょうか。理想は両方を満たすことなのでしょうが……そうです、患者さんごとに求めるものが違うんです。「ここはメチャクチャ混んでて、診察もあっさりだけど、待たないからいいんですよ」という意見もあれば、「ここはすごく待ちますけど、丁寧に診察してくれるので好きです」という意見も聞きます。なので、いくら丁寧に診察しても待つことができない人にとっては、どんなに評判が良いクリニックでも“最悪”なのかもしれません。

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遠藤 幸紀(えんどう・こうき)
皮膚科医。東京慈恵会医科大学皮膚科講師。乾癬かんせんという皮膚疾患の治療を専門とし、全国の乾癬患者会のサポートを積極的に行っている。雑学やクイズに興味があり、テレビ朝日「Qさま!!」の出場歴も。

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1件 のコメント

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誰にとっての良い先生が長く評価されるか?

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

普通の患者さんは都合の良いお医者さん、相性のいいお医者さん、話を合わせてくれるお医者さんが好きですよね。 よく話し相手になってくれる人がかかりつ...

普通の患者さんは都合の良いお医者さん、相性のいいお医者さん、話を合わせてくれるお医者さんが好きですよね。
よく話し相手になってくれる人がかかりつけ医としては繁盛するでしょう。
一方で、救急車に乗って行った先の先生が検査や投薬もせずに世間話に時間を多く使っていたら、怒られるのではないでしょうか?

もっとも、プロの仕事の質の評価はプロ同士でも難しい部分はありますし、評価するのは同僚や上司のケースも多く難しいです。
そして人間社会である以上、仕事の巧拙だけでなく、人間の好き嫌いが必ず絡みます。
だからこそ、テストやレポートが忙しくても、医学生にはバイトや部活が推奨されますね。
プロの中のプロと一般人の中での立ち位置、職場での立ち位置なんかの練習になります。

患者に直接接することの少ない放射線科時代でも、上司、同僚、他院の先生など、様々な評価の基軸があったこと思い出します。
後医は名医と言いますが、それだけでない部分も含めて、真正直にフィルムから見える正解を口にしたり、レポートに書くのが正しいわけでもありません。
医療はワークフローの上流から下流までのチームプレーなので、それぞれの理解や感情を勘案しない答えは攻撃的に映る場合もありますし、正解さえ人を幸福にしない可能性もあります。
そういう絶対解に近いものの価値は、機械のないエリアでは評価もされづらく、認めてくれる人も少ないので立場も難しいものがあります。
医療の標準化における画像診断の破壊力は大きいですが、良い先生をサポートするチームの中にひたすらに病変を科学する放射線科医と病理医は重要になると思います。
その情報の、評価や処理の運用をどうするかが、科学と感情を両立させる医療なので。

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