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職場の電話が鳴ると胸が苦しく…若者に広がる「固定電話恐怖症」って?

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障害が関係するケースも

職場の電話が鳴ると胸が苦しく…若者に広がる「固定電話恐怖症」って?

平野さん

 電話が苦手な人の一部には、ある種の障害が関係しているという指摘もある。

 聞こえているのに内容を聞き取れない聴覚情報処理障害(APD)の診療を行っているミルディス小児科耳鼻科院長(東京都足立区)の平野浩二さんは、「固定電話恐怖症と言われている人たちの中には、会議など複数の声が飛び交う場や音質の悪い電話でのコミュニケーションを苦手とするAPDの人が含まれている可能性がある」と言う。

 メールやLINEなどでのやりとりや、親しい人同士の会話では、コミュニケーションに不便を感じない人が、職場で顧客などからの電話を受けることにより、自分の抱える困難に気付くことが多いという。家族や友人との会話では、何度か聞き返してもいいが、職場では嫌がられたり、上司に注意されたりする。それが怖くて、分かったふりをし、大きなミスにつながる。

 APDで受診する人のうち、最も多いのは20代。就職して初めて、困難を意識するケースが多く、固定電話恐怖症に多い層と重なる。平野さんは「聞き取れないのだということを、上司や同僚に伝え、配慮してもらうことが大事。周囲も理解してほしい」と話す。

世代間ギャップが背景に

 夏目さんは「職場の電話に出ることは、思いのほか、多くの知識やスキルが必要な行為。若手の仕事とするのは適切でない」と考える。そのうえで、今の若い社員には、昔の「先輩を見て覚えろ」ではなく、しっかりと段階を踏んで、具体的に教えていく過程が必要だと助言する。固定電話恐怖症の原因が、若者のメンタルが弱いことではなく、世代間のギャップにあるのだとすれば、会社や上司の側が対策を考えていくべき問題だ。

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