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[新型コロナウイルスQ&A]病原性は季節性インフル並みか? 予防には手洗いの徹底を マスクは周囲にうつさないため

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 新型コロナウイルス(2019-nCoV)について、国や世界保健機関(WHO)、関連学会の発表などからQ&Aにまとめました(2月12日更新、随時更新します)

  Q コロナウイルスとは?

   元々ありふれた風邪を引き起こすウイルスで、風邪の原因の10~15%を占めるとされます。2000年代以降、SARS(サーズ=重症急性呼吸器症候群)、MERS(マーズ=中東呼吸器症候群)という病原性の高いタイプが登場したことから、今回、中国で見つかった新型の病原性が焦点となっています。WHOは2月11日、新型コロナウイルスが引き起こす病気を「COVID-19」と名付けました。

  Q そもそもウイルスって、細菌とどう違うの?

   細菌は細胞の構造を持ち、自身で増殖できるのに対し、ウイルスは殻の中にDNAかRNAのどちらかしかなく、単独では増殖できません。細菌に比べてサイズも小さく、人や動物の細胞に入り込んで増殖します。ちなみに、コロナウイルスやインフルエンザウイルスはRNAウイルスです。

  Q 新型ウイルスは、SARSやMERSのような怖いウイルスなの?

   今のところ、SARSやMERSのような高い病原性はないのではないかと見られています。日本感染症学会・日本環境感染学会は2月3日現在の見解として、新型コロナウイルスの病原性は、季節性インフルエンザ相当か、あるいはやや強いくらいではないか、との見方を示しています。中国では多数の死者が出ている一方、日本での患者の肺炎は軽く、状態が落ち着いていることや、医療者への感染が起きていないことなどがその理由です。

  Q なぜ、中国でばかり死者が多い?

   はっきりした理由は不明ですが、武漢市の医療機関に多くの人が詰めかけてパニックに近い状況になっていることが繰り返し伝えられており、受診の遅れや高齢者や持病のある人への感染の増加、ウイルス感染に続いて起きる二次性の細菌感染による肺炎の合併などが可能性として考えられるとされています。現在、報告されている患者は主に重症例とみられ、軽症を含む実際の患者数はもっと多いと考えられることから、現在2%程度とされている致死率は、もっと低い可能性があります。

  Q どんな症状が出るの?

   感染しても1日~12.5日の潜伏期間があるとされています。軽症の人が多いとみられていますが、特に高齢者や持病のある人では、肺炎を引き起こすなどの重症化に注意が必要です。日本感染症学会・日本環境感染学会が7日に開いた緊急セミナーでは、60歳未満の患者で、1週間ほど風邪のような症状と (けん)(たい) 感が続いた後に軽快する例がある一方、1週間ほど風邪症状と倦怠感が続いた後に呼吸苦やせき、肺炎と診断される例もあり、症状が長引くことや倦怠感など、普通の風邪やインフルエンザとは異なる経過をたどることが報告されました。

  Q 予防法は?

   ウイルスがせきやくしゃみによって飛散する飛沫(ひまつ)感染や、ウイルスのついた手指で口や鼻を触る接触感染で感染するとされており、インフルエンザに対する予防策が有効とみられます。インフルエンザでは、手洗い、ワクチンと、十分な栄養や睡眠などで体調を整えることが予防の柱です。このうち、新型コロナウイルスにはまだワクチンがないため、まずは手洗いを徹底することが予防の基本になります。アルコール消毒剤も有効です。

  Q マスクの意味は?

   マスク不足が問題になっています。せきやくしゃみなどの症状がある人は、周囲にうつさないように積極的にマスクを着けましょう。足りない場合には、内側のガーゼを交換するとか、ガーゼを水洗いしてから乾燥させて再利用するなどの方法もあるとされます。一方、予防のためにマスクを着ける意味は限定的です。WHOは、新型コロナウイルスに関するマスクの使用について、「健康な人は、感染が疑われる人の世話をするときだけ着ける」「自分がせきやくしゃみをしている場合には着ける」「頻繁な手洗いと組み合わせた時にだけ、マスクは効果を持つ」などと説明しています。厚生労働省でも、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられるが、屋外などでは相当混み合っていない限り、マスク着用の効果はあまり認められていない、としています。

  Q 治療法は?

   新型コロナウイルスに対する抗ウイルス薬は、まだありません。抗エイズウイルス薬の使用などが試されていますが、まだ研究段階です。治療は、解熱剤や脱水を防ぐための補液などによる対症療法が中心となります。

  Q 中国からの手紙や荷物は安全? 生理食塩水による鼻うがいの効果は?

   WHOは、新型コロナウイルスに関する様々な根拠のない「神話」についてウェブサイトで説明しています。たとえば、「中国からの手紙や荷物を受け取っても安全か→安全」「生理食塩水による鼻うがいは予防に有効か→根拠なし」「ニンニクを食べると予防に役立つ→根拠なし」などです。

  Q 日本でも流行が広がる可能性は?

   新型コロナウイルスの感染力は今のところ、季節性インフルエンザウイルスとあまり変わらない程度とみられています。日本感染症学会・日本環境感染学会の報告では(2月3日現在)、中国・武漢からの渡航者の入国が禁止される以前の数週間に多数の入国者があったことを考えると、すでに日本国内にウイルスが入り込み、市中において散発的な流行が起きていてもおかしくない状況と考えられる、としており、冷静な対応を呼びかけています。

  Q 妊娠中に感染したら?

   厚生労働省によると、一般的に妊婦が肺炎を起こすと重症化する可能性があるものの、現時点で中国湖北省での妊婦の重症化や胎児障害の報告はないとしています。日本産婦人科感染症学会では、妊娠中や妊娠を希望する人へのアドバイスについてウェブサイトで公開しています。

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