常喜眞理「女のココロとカラダ講座」
思春期から妊娠・出産、更年期と、変化していく女性の体は様々な健康リスクに見舞われます。そこに、子育てや人間関係のストレスも重なって……。各年代の女性に特有な心身の悩みを乗り切るには、何に気をつければいいのでしょうか。健康診断や会社員のメンタルヘルスにも取り組む開業医、常喜眞理さんが答えます。
妊娠・育児・性の悩み
子育て中の同僚のフォローで疲れ果てたシングル女性 上司も頼りにならず…幸せの鍵は?
いつも「It’s My Pleasure」で
そして、Mさんを支える人はほかにもいる。同僚のSさんだ。
Mさんは、もともとSさんの紹介で私のクリニックを訪れていた。Sさんは多忙だが、仕事のみならず、マラソンやアレンジメントフラワーなどの趣味も充実させ、人生を 謳歌 している。自分のアイデンティティーがしっかりしているのだ。そして、その「コミュ力」による人間関係のネットワークは、社会的地位に左右されず強固なものだ。たとえ年下の上司がいても、生意気な同僚がいても大丈夫。仕事をする時の精神は、いつも「It’s My Pleasure」だという。自分がしたいことをする。それは「自分の喜び」なのだと言う。そうやって過ごすことでトラブルがなくなり、かえって嫌な仕事は避けられていると話す。
手術や薬だけでは治らない
人は様々な病や精神的ストレスにさらされる。それを治すのに、外科医の技術や、開発者が長年かけて作り上げた薬の力を借りることは大事だ。しかし、それだけで、病気が治るわけではない。
十分な時間と気の合う仲間に恵まれること。それこそが、病気と闘うのに最も大事だと、私は考えている。医者も、あくまでそのうちの一人だ。Mさんの応援団の一人として、もうすぐ会社復帰する彼女を支えていきたい。(常喜眞理 医師)
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現在は例外的に新型コロナウイルスが社会をストップさせていますが、現実には社会の変化の中で、個々の価値観が変わりゆく中での事象でしょう。 終身雇用...
現在は例外的に新型コロナウイルスが社会をストップさせていますが、現実には社会の変化の中で、個々の価値観が変わりゆく中での事象でしょう。
終身雇用崩壊後の世代からすれば、仕事は仕事であって、情熱とか私生活は必ずしも関係ないと思いますが、昭和の上司は職場に時間をかければかけるほど、アピール上手なほど結果が出た社会で育っているので、板挟みの人間にストレスが集中します。
仕事中のスマホとか遊びに関しても、社会の縦割りや横割りがITにより破壊されている中で、評価は職種や職場次第だと思います。
遊びと仕事の境界も難しい現代です。
コミュニケーションの手段や学習という場合もあるでしょう。
そもそも、職場で、いわゆる職場に関する業務だけが仕事とは限らないし、専門職であれば専門内外の勉強は残業の側面もあり、個々人にとって特定の職場だけでなく長いキャリアでの生き残りをかけた選択です。
一方で、ルールの順守も大事ですし、数字に出ない間接的な仕事への理解も少ない職場や上司であればいずれその職場や会社自体の運営にも影響が出るでしょう。
単独で目に見える仕事のできる人ばかり集めてもチームでうまく行くとは限りません。まさに、組織作りとカラーの問題です。
また、今ストレスが少ない状況に甘えるのを勝ち組と感じる人間が、家庭も仕事もうまく行き続けるとは思いません。
今後の社会情勢でどうなるかわからない雇用に関して、保険費用を払っているようなものです。
そういう理解も真面目な人の心の助けになるでしょう
希望的観測が混じっているかもしれませんが、努力や能力は必ず誰かが見ているものですし、突き詰めると大事なのは世間一般の価値観だけではなく、個々の生活の維持や幸福感ではないかと思います。
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Mさん えらい
Kyoko
シングルでガンバってる女子社員の方に、感謝しなきゃと思いました。勝ち組的態度なんて失礼ですよね。自分も気をつけます!
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