教えて!ヨミドック
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花粉症の薬飲み運転、大丈夫?
眠くなりにくい薬 選択
Q 来月のドライブデートが楽しみなんだ。でも花粉症シーズンだから、くしゃみもひどそう……。
ヨミドック 花粉症の薬を飲んでいないのですか?
Q 「花粉症の薬は眠くなる」と聞いたから。問題ある?
ヨ くしゃみや目のかゆみ、鼻水といったアレルギー症状をそのままにして運転すると危ないですよ。くしゃみの瞬間に無意識に目をつむるなどで、注意も散漫になりがちです。症状がひどいのに運転を続けると、事故を起こす危険があります。薬を服用して、症状を抑えましょう。
Q 運転中に眠くなってもいいの?
ヨ 花粉症の代表的な薬は「抗ヒスタミン薬」と呼ばれます。アレルギー症状を起こすヒスタミンという物質の働きを抑える作用があります。ヒスタミンにはまた、脳神経の働きをスムーズにする役割もあって、薬の成分が脳に届いてヒスタミンの作用が抑制されると、脳の働きが鈍ってしまい、眠気や集中力低下などの副作用が出るんです。
Q どうすればいいの?
ヨ 同じ抗ヒスタミン薬でも、眠気の起こりやすさは様々です。1980年代以降に登場したタイプは、成分が脳に届きにくい工夫がされているものが多いのです。脳への届きにくさは薬によって差があります。医師に、運転をすることと、「眠くならない薬をお願いします」と伝えましょう。
Q 病院に行かないとダメ?
ヨ 一部の薬は処方箋なしで、薬局で購入できます。ただ、店頭には眠気がおきやすいタイプの薬も並んでいます。購入前に、薬剤師に相談するとよいでしょう。
Q 眠くなりにくい薬なら、安心して飲んでいい?
ヨ 実際に起きる副作用には個人差があります。眠気が強く出るようなら、医師や薬剤師に相談して、別の薬に変えるなど、自分に合った薬を選んでください。
飲み始めて数日は、運転を控えて、眠気があるかどうか、様子をみましょう。やむを得ず運転する場合は、体調に異変があれば、すぐに安全な場所に車を止めましょう。
(中島久美子/取材協力=木津純子・薬学共用試験センター顧問、谷内一彦・東北大教授)
ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。
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