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山中龍宏「子どもを守る」

妊娠・育児・性の悩み

たばこ誤飲の8割 高さ50センチ以下で発生…急増する「加熱式」の事故

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 前回、ほとんどの赤ちゃんが誤飲しているとお話ししました。なぜ、どのような状況で誤飲するのでしょうか?

たばこ誤飲の8割 高さ50センチ以下で発生…急増する「加熱式」の事故

イラスト:高橋まや

新製品が登場すれば新しい誤飲も

 乳児の事故のうち、最も頻度が高いものは異物の誤飲です。生後5か月を過ぎると、乳児は手にしたものを何でも口に持っていくようになります。子どもの目の前に、子どもの口に入るものがあるから誤飲につながるのです。

 誤飲する物質にはさまざまなものがあり、家庭でよく使用される新製品が登場し、そのサイズが乳幼児の口に入る大きさであれば、新しい種類の誤飲が発生します。

 最近の例を見てみましょう。

 現在、たばこ製品には、紙巻きたばこと加熱式たばこがありますが、後者は2014年から販売されました。日本中毒情報センターが受信した相談件数の推移を見ると、16年から加熱式たばこの誤飲がみられ始め、最近では加熱式たばこの誤飲の方が多くなっています。加熱式たばこが、子どもの身の回りに置かれるようになったからです。

たばこ誤飲の8割 高さ50センチ以下で発生…急増する「加熱式」の事故 図1-加熱式・紙巻たばこ月別受信

 その他、新しく発生した誤飲の例としては、コイン形電池、洗濯用パック形液体洗剤、強力磁石などがあります。

 私が救急外来で、ある誤飲の事例を1件経験したとすると、「同じ誤飲が日本のどこか他のところでも必ず起こっている、あるいは必ず起こる」ということなのです。これらに適切に対処するためには、定期的にいろいろな誤飲の情報を1か所に集め、起こった状況や危険度、治療法について検討し、必要な対策を早急にとるシステムが必要となります。

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山中 龍宏(やまなか・たつひろ)

 小児科医歴45年。1985年9月、プールの排水口に吸い込まれた中学2年女児を看取みとったことから事故予防に取り組み始めた。現在、緑園こどもクリニック(横浜市泉区)院長。NPO法人Safe Kids Japan理事長。産業技術総合研究所人工知能研究センター外来研究員、キッズデザイン賞副審査委員長、内閣府教育・保育施設等における重大事故防止策を考える有識者会議委員も務める。

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