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新型肺炎、報告対象を拡大…渡航歴を「武漢市」から「湖北省」全体に

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 加藤厚生労働相は4日午前の閣議後記者会見で、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染の疑いのある人を医療機関が保健所に報告するシステムについて、報告対象を見直し、ウイルス検査を受ける対象者の基準を拡大したと発表した。菅官房長官は4日午前の記者会見で、感染から発症までの潜伏期間を「2週間」から「10日間」に見直す方向で検討していることを明らかにした。

 基準の拡大は、これまでの報告対象では把握できない感染事例が国内で相次いで見つかっているためで、対象を広げて感染拡大防止に万全を期す。

 このシステムは「疑似症サーベイランス」と呼ばれる。感染の疑いのある人を早期に捕捉し、ウイルス検査に確実につなげて感染の拡大を防ぐ狙いがある。

 報告対象について、厚労省はこれまで〈1〉37・5度以上の発熱と肺炎を含む呼吸器症状があることを前提とし、発症から遡って2週間以内に、〈2〉中国湖北省武漢市に滞在したか、〈3〉武漢市への渡航歴があり、発熱と呼吸器症状がある人と接触した人を対象としていた。

 だが、1月28日、武漢市からのツアー客を乗せた奈良県のバス運転手の男性の感染が確認されたケースでは、男性は武漢市への訪問歴がなく、発熱などの症状がある人との接触が確認されていなかった。

 こうした事例を踏まえ、報告対象は、〈1〉について37・5度以上の発熱とせきなどの呼吸器症状とし、肺炎を条件から除外。〈2〉については、渡航歴は湖北省全体に広げ、〈3〉は、症状の有無は問わず、湖北省に訪問歴がある人と濃厚接触した人も対象にする。3日付で都道府県などに通知し、運用を始めた。

 潜伏期間を10日間とみることに切り替えるのは、世界保健機関(WHO)の最新の知見に基づく。政府はこれまで潜伏期間を2週間とみて、武漢市から帰国した邦人について、症状のない場合はホテルや政府施設に最長2週間滞在してもらい、健康状態を確認することにしていた。

 政府は潜伏期間に関する見直しに伴い、帰国邦人を施設で留め置く期間なども短縮することを検討している。菅氏は「WHOが示した見解を参考とし、施設における滞在期間や(外国人の)入国拒否事由の期間について検討している」と述べた。

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