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「医学の父」ヒポクラテスの木 北海道へ…大阪市大の苗木 北大に移植

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「医学の父」ヒポクラテスの木 北海道へ…大阪市大の苗木 北大に移植

大阪市立大医学部の庭に植えられたヒポクラテスの木。春から秋には葉を茂らせる(昨年11月、大阪市大提供)

 「医学の父」と呼ばれる古代ギリシャの医師ヒポクラテスが、木陰で弟子を教えたとされるプラタナスにゆかりの苗木が今春、大阪市立大(大阪市)から北海道大(札幌市)に贈られる。昨年、創立100周年となった北大医学部が教育に役立てる。雪解けを待って5月頃、3株を移植する。

 ヒポクラテスはエーゲ海に浮かぶコス島のプラタナスの下で、若者に医師としての心構えを説いたと伝えられる。現地のプラタナスや、その“子孫”は「ヒポクラテスの木」と呼ばれる。

 大阪市大では、2010年に医学部付属病院長だった原充弘さん(79)が東京の病院から苗木をもらい、医学部の庭に植えた。1969年に新潟県の医師がコス島から持ち帰った種から育て、挿し木で増えたもので、高さ約7メートルに育っている。

 種から育てたり、苗木を贈られたりしたヒポクラテスの木は、国内の医療機関や大学の医学部に数百本、植樹されたとみられるが、枯れた例もあり、同大学植物園(大阪府交野市)は2017年に苗木の育成を始めた。

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苗木を選ぶ北海道大の職員(右から2人目)ら(昨年12月、大阪府交野市で)

 北大医学部は、前身の北海道帝国大医学部の設置から昨年で100年となり、記念植樹を計画。大阪市大に協力を求めた。担当者が昨年12月に同植物園を訪れ、高さ20~50センチの苗木17本から3本を選んだ。

 北大の吉岡充弘医学部長は、必修科目の「医学史・医学概論」でヒポクラテスを取り上げており、「学生や教員が先人を思い起こす存在となるよう大切にしたい」と喜ぶ。原さんは「医学を志す若者の指標として、北大でも医学生を見守ってほしい」と語った。

  ヒポクラテス  紀元前460~375年頃。科学に基づく医学の基礎を作ったとされる。患者の利益の優先、守秘義務など医師の職業倫理を示した「ヒポクラテスの誓い」は、今も医学教育の場で受け継がれている。

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