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胃がん腹膜転移 高リスク、胃壁外側0.234ミリに迫ると…大阪市大

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胃がん腹膜転移 高リスク、胃壁外側0.234ミリに迫ると…大阪市大

 胃がんの切除手術を行った際、がん細胞が胃壁の最も外側まで0.234ミリ以下に迫っていると、残ったがんが腹膜に転移して再発するリスクが高くなるとする研究成果を、大阪市立大の研究チームが発表した。新たな診断の目安として、再発を防ぐための治療選択に役立つ可能性がある。

 論文は米科学誌プロスワン(電子版)に掲載された。

 胃がんは、胃壁の最も内側の粘膜で発生し、進行するにつれて胃壁の中を深く入り込む。国内のがん死亡数では部位別で3番目に多く、がん細胞が胃壁を突き抜け、おなかの中に散らばる腹膜への転移が、再発の約40%を占める。

 腹膜への転移は手術後の診断で、がん細胞が胃壁内にとどまっていると判断されても起きることがある。チームは同大病院で手術を受け、がん細胞が「 漿膜しょうまく 下層」と呼ばれる胃壁の外側に近い部分にまで達していた患者96人を調べた。

 その結果、手術後5年以内に16人が腹膜に転移して再発し、うち14人が死亡した。がん細胞と胃壁の最も外側までの距離が0.234ミリ以下だった58人は、それ以外の患者と比べ、再発リスクが4.86倍となった。

 距離の測定は高性能の顕微鏡を使えば、1分程度でできる。

 チームの八代正和准教授(がん分子病態制御学)は「再発リスクが高いと判断できれば、手術後により強い抗がん剤を使うことで再発を防げることが期待できる」と話す。

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