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常喜眞理「女のココロとカラダ講座」

妊娠・育児・性の悩み

「夜中、突然不安に」という新米ママ 実は「プチ更年期」症状…ホルモン減少による「わがまま」「メソメソ」を理解して

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 私の診療所は都心の真ん中にある。オフィスだけでなく住宅も多く、子供も多い。夕暮れ時は、大人も子供も物悲しくなる。冬空なら、なおさらだ。

「実は私の方が具合悪いんです」

 Tさんは34歳。8か月の赤ちゃんK君のママだ。K君は午後からご機嫌が悪く、37.8度のお熱があり、夕方診察に訪れた。

 喉をみるために舌圧子を口に入れる。大泣きしたが、その後はすぐにけろっとして落ち着いた。「鼻水が少しあり喉も赤いけど、元気もあるし、胸の音も良いので心配ないですよ」と言っても、ママの顔は明るくならなかった。

 Tさんは、「実は私の方が具合悪いんです」と言い出した。最近、夜中に不安に襲われ、泣いて起きてしまうことが多く、眠れないこともあるという。「どこに相談していいのか、どうしていいのかわからない」と涙を浮かべた。

1人で子育てに奮闘し…

 聞いてみると、Tさん自身もワーキングマザーで忙しいが、ご主人はさらに多忙で出張が多く、親御さんは遠方にお住まいのため1人で子育てに奮闘しているらしい。

 まだコミュニケーションがしっかり取れない赤ちゃんと2人きり。夕暮れ時、ぐずってしまう子と一緒に、自分も泣きそうになる…そのような経験は、私にも覚えがあった。泣く娘を抱いて、よく電車を見せに行ったものだ。当時の私はよくわかっていなかったが、実はこの状態には、「産後の女性ホルモンの低下」が大きく関わっていたのだ。

 これは、多かれ少なかれ誰にも起こることだ。赤ちゃんがおなかにいる間、お母さんの中で多量のホルモンが作られる。特に妊娠後半は、胎盤と卵巣から作られる女性ホルモンの量は、平常時のなんと約100倍にもなる。出産を経ると、ホルモンは一気に低下する。女性のカラダってつくづく神秘的。

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常喜 眞理(じょうき・まり)

 家庭医、医学博士
 1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医。院長を務める常喜医院(内科、皮膚科)での診療のほか、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として健康診断(人間ドック)の内科診察を行い、婦人科や乳腺外科の診断を担当する。様々な大手企業の産業医でもあり、職場におけるメンタルヘルスのサポートを長年行っている。著書に「オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方」(すばる舎)。現在、BS-TBS「Together」に準レギュラー出演中。

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