文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

子どもの健康を考える「子なび」

医療・健康・介護のコラム

成長期のスポーツ(4)「野球肘」投げ過ぎに注意

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

  成長期のスポーツでは、日本スポーツ医学財団理事長の松本秀男さん(65)に聞きます。(聞き手・西原和紀)

成長期のスポーツ(4)「野球肘」投げ過ぎに注意

 小学校高学年で、少年野球の投手として活躍する選手に起きやすいスポーツ障害に「野球肘」があります。成長期にボールを投げ過ぎることによって生じる肘の障害です。リトルリーグなどでチームの柱として期待され、肘が痛くても無理をして投げ続けてしまう。こんな時に起きるのが典型例でしょう。

 肘の外側に障害が起きる「 外側がいそく 型」と、内側に起きる「 内側ないそく 型」がありますが、成長期に最も問題となるのは外側型です。このタイプは、投球時に肘の外側を圧迫する力が働き、骨同士がぶつかって、骨や軟骨がはがれたり、傷んだりします。「離断性骨軟骨炎」と呼ばれます。

 レントゲンやMRI(磁気共鳴画像)を撮って診断します。初期の段階なら、投球をやめることによって、自然に修復する場合が多いです。

 しかし重症化すると、軟骨を移植するなどの手術が必要になります。将来的に肘の変形や曲げ伸ばしに障害が残らないようにするためです。手術は最後の手段で、投球の再開には最低でも6か月程度はかかります。

 予防には、練習日数や時間、投球数を制限することが重要です。小学生が毎日80~100球を投げ込むのは問題でしょう。肘の使い方が特殊な変化球ばかり練習するのも避けるべきで、投球フォームにも十分に注意しましょう。

 子供が投球時に肘の痛みを訴えたら、早めに整形外科を受診してください。スポーツドクターによる野球肘検診が、各地で行われています。痛みなどの自覚症状がなくても、超音波検査(エコー)によって見つかるケースがあります。定期的に受け、早期に発見することが大切です。

松本秀男(まつもと・ひでお)

【略歴】
松本秀男(まつもと・ひでお)
 整形外科医。慶応大卒。慶応大スポーツ医学総合センター教授などを経て、2019年4月から現職。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

konabi_logo_200

子どもの健康を考える「子なび」
子どもの健康について考えるコーナーです。各テーマの専門家にアドバイスしてもらいます。

子どもの健康を考える「子なび」の一覧を見る

コメントを書く

※コメントは承認制で、リアルタイムでは掲載されません。

※個人情報は書き込まないでください。

必須(20字以内)
必須(20字以内)
必須 (800字以内)

編集方針について

投稿いただいたコメントは、編集スタッフが拝読したうえで掲載させていただきます。リアルタイムでは掲載されません。 掲載したコメントは読売新聞紙面をはじめ、読売新聞社が発行及び、許諾した印刷物、読売新聞オンライン、携帯電話サービスなどに複製・転載する場合があります。

コメントのタイトル・本文は編集スタッフの判断で修正したり、全部、または一部を非掲載とさせていただく場合もあります。

次のようなコメントは非掲載、または削除とさせていただきます。

  • ブログとの関係が認められない場合
  • 特定の個人、組織を誹謗中傷し、名誉を傷つける内容を含む場合
  • 第三者の著作権などを侵害する内容を含む場合
  • 企業や商品の宣伝、販売促進を主な目的とする場合
  • 選挙運動またはこれらに類似する内容を含む場合
  • 特定の団体を宣伝することを主な目的とする場合
  • 事実に反した情報を公開している場合
  • 公序良俗、法令に反した内容の情報を含む場合
  • 個人情報を書き込んだ場合(たとえ匿名であっても関係者が見れば内容を特定できるような、個人情報=氏名・住所・電話番号・職業・メールアドレスなど=を含みます)
  • メールアドレス、他のサイトへリンクがある場合
  • その他、編集スタッフが不適切と判断した場合

編集方針に同意する方のみ投稿ができます。

以上、あらかじめ、ご了承ください。

最新記事