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ポリファーマシー(3)31種類の薬 見直し回復

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ポリファーマシー(3)31種類の薬 見直し回復

薬の服用状況などを吉川さん(左)に尋ねる宮城医師(北九州市の新小倉病院で)

 「79歳で14種類の薬を使っています」「腎臓の検査数値が悪いですね」。先月、北九州市の新小倉病院の会議室では、内科医の宮城 友豪ゆうごう さん(46)と3人の薬剤師が、1人の患者について、薬、症状、血液検査のデータを前に話し合っていた。この「ポリファーマシーカンファレンス(多剤併用対策会議)」は、入院患者の薬が減らせないか検討するもので、週1回開かれている。2017年に始めた。

 同病院には、主に高齢の患者が自宅や施設など地域に戻れる状態になるまで総合的にケアする「地域包括ケア病棟」がある。会議にかかるのは、同病棟の入院患者のうち、原則12種類以上の薬を使っている人。病棟の入院患者の1~2割に当たるという。「もうちょっと薬の数が少ない患者も対象にしたいのですが、それでは人数が増え過ぎてしまって」と宮城さんは話す。薬の情報を集約し、体調を見ながら慎重に減らすことは、「時間が限られる外来では難しい。入院中だからこそできる」と言う。

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