文字サイズ:
  • 標準
  • 拡大

ニュース

ニュース・解説

武漢の医療従事者15人も感染、北京・上海・広東省に拡大…死者は4人に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

 中国湖北省武漢市を中心に多発する新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、中国政府の専門家チームトップで呼吸器専門医の 鍾南山(ジョンナンシャン) 氏は20日、「人から人への感染は間違いない」と明言した。急速な感染拡大が懸念されることから、世界保健機関(WHO)が専門家による緊急委員会を招集すると決めたほか、日本政府も21日朝に初の関係閣僚会議を開き、安倍首相が水際対策の徹底などを指示した。

 一方、武漢市政府は21日、新たに男性患者(89)が19日に死亡したと発表した。中国での死者は4人になった。

 【上海=南部さやか】中国中央テレビの取材に応じた鍾氏は、「人から人への感染」と判断した理由について、武漢市を訪れたことのない広東省の2人が感染したケースを挙げた。2人は、家族が武漢市から戻った後に感染したという。感染者の多くが関わっていたとされる武漢市中心部の「華南海鮮卸売市場」が1日に閉鎖された後も感染者が増え続けている点も、「人から人への感染」の根拠の一つとした。

 鍾氏は感染源について、華南海鮮卸売市場で販売されていた野生動物から人に感染した可能性が高いと指摘した。中国紙・中国経営報(電子版)などによれば、この市場では海産物だけでなく、食用の野生動物も多く売られていた。

 一方、武漢市政府の21日の発表によると、市内の医療従事者15人の感染も確認された。武漢市での感染者は198人で、9人が危篤、35人が重症という。

 中国全土の感染者数は21日午前時点で219人に上る。武漢市以外では、北京市で5人、上海市で2人、広東省で14人の感染が確認されており、感染者は更に増える可能性がある。

 中国では25日の春節(旧正月)を前に24日から大型連休に入る。前後には帰省や旅行で延べ約30億人の移動が見込まれており、 習近平(シージンピン) 中国国家主席は20日、関係各局に感染拡大防止を指示していた。

  コロナウイルス  人や動物の間で広く感染症を引き起こす病原体。人に日常的に流行する風邪のウイルス4種類と、動物から人に感染し重症の肺炎を起こす2種類が知られている。後者は2002~03年に中国を中心に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)と12年に中東で確認された中東呼吸器症候群(MERS)で死亡率はそれぞれ1割程度と3割超とされる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • チェック

ニュースの一覧を見る

最新記事