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産業医・夏目誠の「ハタラク心を精神分析する」

医療・健康・介護のコラム

温厚な課長が若手社員にパワハラ的言動!?……問題は「大人の発達障害」だった

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本人の適性を考慮して、配置転換とサポートを

 彼は紹介された専門医を数回受診し、「アスペルガー症候群」と診断されました。コミュニケーションの異常や関心の偏りなどを特徴とする症候群です。

 私は、その診断をもとに、人事担当者や課長、坂本さんを交え、2回面談をしました。以下は対応への治療的助言です。

 1.営業職は向いていないので、システム管理部に配置転換する。

 2.彼に指示をする場合は、1回につき、一つにすること。また紙に書いて(図を入れるとさらに良い)行うのが良い。

 3.対人折衝は苦手なので、少なくすること。

 上記のように発達障害者への対応には、職場のサポートが重要ですよ。以後、彼は、その職場でサポートを受けながら働いています。

大人の発達障害が顕在化し増加

 事例のような「大人の発達障害(もともと幼少時から発達障害があるが、わからないまま過ごし、職場などで気づかれる)」が増加しています。しかし職場の関係者は慣れていないので、対応に苦慮しています。

 私は今までに「大人の発達障害者」を30人くらい、相談・診療しましたが、元々が温厚な上司のパワハラ的言動が気づきにつながったのが4ケースありました。

最後に、「マコトの一言」で締めさせていただきます。

温厚な課長が若手社員にパワハラ的言動!?……問題は「大人の発達障害」だった

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natsume-prof

夏目誠(なつめ・まこと)
 精神科医、大阪樟蔭女子大名誉教授。長年にわたって企業の産業医として従業員の健康相談や復職支援に取り組み、メンタルヘルスの向上に取り組んでいる。日本産業ストレス学会前理事長。著書に「中高年に効く! メンタル防衛術」「『診断書』を読み解く力をつけろ」「『スマイル仮面』症候群」など。新著は企業の人事や産業医向けの「職場不適応のサイン」。ブログ「ストレス点数の夏目」はこちら

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1件 のコメント

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言う事とやる事の間にある様々な認識の差異

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190906-OYTET50003/?catname=column...

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190906-OYTET50003/?catname=column_interviews

久々に聴覚情報処理障害の記事を読み返しましたが、言葉と認識の問題は大きいですよね。
発達障害でなくても、同じような事態は起こりえます。

返事だけが威勢がいい新人社員。
もっとも、上司や職場の雰囲気がそれを求めることもありますよね。
成長は速すぎても遅すぎても、全体のバランスを崩しますし、本当はわからなくてもハイと言わなければいけない雰囲気。。

その部分まで想像して、この記事を読まないととても危険です。
上司の認識や発言の方が問題があって、職場の同調圧力が暴走した時に、罪のない若手が逆に苦しむことになるからです。

また、今の中高年の時代と違って、学校と現場の内容の距離感が遠いですし、短期の実績にシフトせざるを得ない時代背景があります。

サッカーの世界には、「ケチャップドバドバ」といって、ある日突然順調になるさまを表現した言葉があります。
僕も現場で温厚でいられるかは不明ですが、時代や文化の違いも含めていかないと危険です。
いくつもの新規の仕事を一気に習熟して優秀になれるのは、むしろ、才能がある人です。
この記事というか、そこまで極端でないケースが魔女狩りに使われると社会の被害者が増えます。

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