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産業医・夏目誠の「ハタラク心を精神分析する」

医療・健康・介護のコラム

温厚な課長が若手社員にパワハラ的言動!?……問題は「大人の発達障害」だった

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自分でも何度もミスをする原因がわからない

 坂本さんが相談に訪れました。

私   :よく相談に来てくれました。

坂本さん:上司の勧めがあったので。また、何回も同じミスをする原因を知りたい点もあります。

私   :なぜ、仕事上のミスが多いのでしょうか?

坂本さん:わかりません。真面目に仕事をしているんですけど……。

私   :何回も指導されていますね。

坂本さん:そうです。でも、なぜミスするのか、わからないです。

私   :あなたと、よく似たケースを経験しています。

坂本さん:病気なのでしょうか?

温厚な課長が若手社員にパワハラ的言動!?……問題は「大人の発達障害」だった

私、発達障害なんですか!?

私   :発達障害の可能性が高いですよ。

坂本さん:エッ、発達障害?

私   :発達障害の説明をしますね。図に示したように大きく分けると、「特性」と「障害」の二つのレベルがあります。「特性」は障害ではありません。研究などで活躍する人も多いですよ。「個性」と考える人もいます。

坂本さん:どんな障害なのでしょうか?

私   :コミュニケーションや対人関係が苦手で、こだわりがあります。「自閉症」と同様の症状がありますが、知的な遅れはありません。

坂本さん:コミュニケーションが苦手か。思い当たります。昔からです。対人関係が下手なのも。

複数の課題を同時に処理するのは困難

私   :仕事で言えば、複数の処理が苦手という脳の特性を持っているため、多くのことを同時に進行させることが苦手です。例えば顧客から四つの要望を受けた時に、一~二つしか記憶に残らないということが起こります。

坂本さん:そうですか?

私   :疑問に思うのは当然です。

坂本さん:う~ん。

私   :残りの要望が処理されていないので、クレームが生じます。

坂本さん:私だけにクレームが多いのは、そういうことですか。うーん。

私   :障害ゆえに、そうなるのですよ。

坂本さん:そうか。

私   :発達障害の診断は難しいので、大人の発達障害を専門にしている先生を紹介します。検査を受け、診断をしてもらってほしいです。

坂本さん:不安で。

私   :紹介状を書いて、紹介先の医師にも連絡しますから、安心してね。

坂本さん:そうします。でも、不思議な病気ですね。

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natsume-prof

夏目誠(なつめ・まこと)
 精神科医、大阪樟蔭女子大名誉教授。長年にわたって企業の産業医として従業員の健康相談や復職支援に取り組み、メンタルヘルスの向上に取り組んでいる。日本産業ストレス学会前理事長。著書に「中高年に効く! メンタル防衛術」「『診断書』を読み解く力をつけろ」「『スマイル仮面』症候群」など。新著は企業の人事や産業医向けの「職場不適応のサイン」。ブログ「ストレス点数の夏目」はこちら

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1件 のコメント

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言う事とやる事の間にある様々な認識の差異

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190906-OYTET50003/?catname=column...

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190906-OYTET50003/?catname=column_interviews

久々に聴覚情報処理障害の記事を読み返しましたが、言葉と認識の問題は大きいですよね。
発達障害でなくても、同じような事態は起こりえます。

返事だけが威勢がいい新人社員。
もっとも、上司や職場の雰囲気がそれを求めることもありますよね。
成長は速すぎても遅すぎても、全体のバランスを崩しますし、本当はわからなくてもハイと言わなければいけない雰囲気。。

その部分まで想像して、この記事を読まないととても危険です。
上司の認識や発言の方が問題があって、職場の同調圧力が暴走した時に、罪のない若手が逆に苦しむことになるからです。

また、今の中高年の時代と違って、学校と現場の内容の距離感が遠いですし、短期の実績にシフトせざるを得ない時代背景があります。

サッカーの世界には、「ケチャップドバドバ」といって、ある日突然順調になるさまを表現した言葉があります。
僕も現場で温厚でいられるかは不明ですが、時代や文化の違いも含めていかないと危険です。
いくつもの新規の仕事を一気に習熟して優秀になれるのは、むしろ、才能がある人です。
この記事というか、そこまで極端でないケースが魔女狩りに使われると社会の被害者が増えます。

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