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街で障害のある人と出会ったら~共生社会のマナー

医療・健康・介護のコラム

コミュニケーションができず孤独になりがちな老人性難聴 「誰もが通る道」に配慮を

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身ぶり、手ぶりを交えて

 遠慮から、十分理解していなくても聞き返さない高齢者もいます。急がずに相手のペースに合わせて、コミュニケーションをとる姿勢が大切です。また、いきなり耳元に口を近づけ、大声で話しかけることは、失礼にあたりますのでやめましょう。

〈話しかけるときの心得〉

・顔の表情や口の動きが見えるよう、正面から話しかける。

・甲高い声を出さず、トーンを下げ、滑舌よく話す。

・身ぶり、手ぶりなどのジェスチャーも用いる。

・話の内容を分かりやすく簡潔にまとめる。

・相手の反応を確かめながら話す。

・人混みの中ではさらに聞こえにくいことがあるので、なるべく静かな環境で話す。

・筆談など聴覚以外でのコミュニケーション方法も用いる。

 老人性難聴により、周囲とコミュニケーションが困難になることで、家族や友人との関係がうまくいかなくなり、孤独を感じることがあります。危険回避が遅れたり、できなかったりすることもあります。周囲の人は、そのことを十分理解し、「誰もが通る道」と考え、配慮することが必要です。(冨樫正義 サービス介助士インストラクター)

 

 このコラムではサービス介助士の学びから高齢な方や障害のある方のお手伝い方法をお伝えする他、認知症や災害時のお手伝い方法など、これからの生活で身につけていただきたいことをご紹介していきます。

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街で障害のある人と出会ったら~共生社会のマナー

冨樫 正義(とがし・まさよし)

冨樫 正義(とがし・まさよし)
 1973年、埼玉県生まれ。桜美林大学大学院卒(老年学研究科修士号)。東洋大学国際観光学部非常勤講師。法律事務所、不動産関係会社、人事コンサルタント、専門学校講師を経て、現在、サービス介助士、防災介助士、認知症介助士などを認定・運営する団体「公益財団法人日本ケアフィット共育機構」(0120‐0610‐64)のインストラクターとして、年間50社以上の企業対象研修を担当するほか、企業のバリアフリー・ユニバーサルデザインのコンサルティングも行う。

平野 恵(ひらの・めぐみ)

平野 恵(ひらの・めぐみ)
 視覚障害と軽度の移動機能障害がある。2歳から4歳まで盲学校幼稚部、その後、小学校から高校まで養護学校(現在の特別支援学校)に通い、高校まで車いすを使用して生活をしていたが、大学入学後の訓練を経て、現在では白杖のみで歩行している。日本ケアフィット共育機構事務局に勤務。サービス介助士アドバイザー。

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