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僕、認知症です~丹野智文45歳のノート

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いよいよオリパライヤー! 聖火ランナーに選ばれて、ワクワクが止まらない

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記念の盾とたすきです。応募した2社のうちトヨタで当選したので、同社から送られてきました

最高のXマスプレゼント

 去年の12月24日、講演先から仙台の自宅に戻ると、大きな段ボール箱が届いていました。開けてみたら、オリンピックの聖火ランナーに贈られる盾やたすきが出てきたのでびっくり! その10日ほど前にメールで聖火ランナー当選の通知を受けて「やった~!」と大喜びしていたのですが、記念品を手にして、また大興奮。最高のクリスマスプレゼントになりました。

 宮城県のルートは、東日本大震災で被害が大きかった沿岸部を通ります。公式サイトで調べてみると、私が走る6月20日は宮城県の1日目で、気仙沼からスタートし、南三陸、石巻と南下して女川までいきます。そのうちのどこを自分が走るのか、まだわかりませんが、「朝早いかもしれないし、前日のうちに気仙沼まで行って、温泉に泊まるのもいいかも。妻と両親も誘って、たまの孝行をしたいな」なんて考えたりして、今から楽しみです。

会社の同僚も推薦してくれた

 私は走るのが好きで、もう少し若かった頃には、マラソン大会に出場したこともあります。認知症の人やその家族、医療・介護関係者などが、全国各地をたすきでつなぐ「RUN(ラン)(とも)」にも、2014年から毎回、参加しています。

 オリンピックで聖火を掲げて走るチャンスは、今回が最初で最後かもしれません。応募を受け付ける宮城県とスポンサー各社の申し込み方法や選考基準などを見て、私に合っていると感じた2社に申し込みをしました。

 自己PRの欄では、講演などを通じて、世界に向けて発信していることをアピールしました。ちょっと大げさかな?とも思いましたが、実際に海外の認知症当事者と交流していますし、こういうことは勢いが大事です。そして「これまでオリンピック・パラリンピックのような大きなスポーツイベントに認知症の人が参加する機会はなかなかなかったけれど、私が聖火ランナーとして走ることで、認知症でもできると証明したい」と書きました。

 自ら応募する「自薦」のほかに、誰かを推薦する「他薦」も可能で、職場の女性社員2人が、それぞれ私を推薦してくれていました。当選を報告すると、みんなとても喜んでくれて、「応援に行こう!」と盛り上がっていました。

認知症の仲間とトーチキスポーズ

 日本認知症本人ワーキンググループ(認知症の当事者団体)の事務局にも連絡すると、メンバーで東京に住む柿下秋男さんと、鳥取の藤田和子さんも当選したと教えてもらいました。

 広告などに利用されるのを避けるためなのでしょうが、シャツとパンツはユニホームのみと決められているので、オレンジリング(認知症サポーター養成講座を受講するともらえるリストバンド)をつけて走ろうと思っています。私的なPRのためのパフォーマンスはできませんが、ランナー同士が聖火を受け渡す際にトーチを寄せ合う「トーチキス」では、好きなポーズをとってもいいのだとか。柿下さん、藤田さんもそれぞれの地元で走るので、日時や場所はばらばらですが、「3人でポーズを考えて、トーチキスの時に同じポーズを披露できたらいいな」と思っています。

 読者の皆さん、聖火リレーの応援では、ぜひ私たちのトーチキスポーズにも注目してみてください。(丹野智文 おれんじドア実行委員会代表)

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丹野智文(たんの・ともふみ)

 おれんじドア実行委員会代表

 1974年、宮城県生まれ。東北学院大学(仙台市)を卒業後、県内のトヨタ系列の自動車販売会社に就職。トップセールスマンとして活躍していた2013年、39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断を受ける。同年、「認知症の人と家族の会宮城県支部」の「若年認知症のつどい『翼』」に参加。14年には、全国の認知症の仲間とともに、国内初の当事者団体「日本認知症ワーキンググループ」(現・一般社団法人「日本認知症本人ワーキンググループ」)を設立した。15年から、認知症の人が、不安を持つ当事者の相談を受ける「おれんじドア」を仙台市内で毎月、開いている。著書に、「丹野智文 笑顔で生きる -認知症とともに-」(文芸春秋)。

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