解説
もっと知りたい認知症
補聴器 いつから使えばいい?
耳鼻科の相談医 頼りに
Q 最近、耳の聞こえが悪いんだ。困ったな。
ヨミドック 加齢や病気など、難聴の原因は様々です。加齢の場合は、高い音が聞こえにくくなります。耳鼻咽喉科で治療しても改善しない場合は、補聴器をお勧めします。
マイクで拾った音を増幅し、聞こえやすくします。単に音を大きくするだけでなく、会話をしている時は、相手の声がよく聞こえるよう、それ以外の音は抑える機能などがあります。
Q どんなものがあるの?
ヨ 主なものは、耳にかける「耳かけ型」、耳の穴に入れる「耳あな型」、イヤホンと本体がコードでつながり、本体はポケットに入れる「ポケット型」の三つです。今は、耳かけ型を使っている人が多いですよ。小型化して、色も様々あっておしゃれになっています。
Q いつから使うべきなんだろう?
ヨ 早めに検討すると良いでしょう。耳が聞こえにくくなると、認知症のリスクにもなるといわれています。補聴器相談医がいる耳鼻咽喉科で相談しましょう。相談医は全国に4000人以上います。日本耳鼻咽喉科学会のウェブサイトで調べられます。
Q 購入時の注意は?
ヨ 言葉がどれだけ明瞭に聞き取れているかなど、聴力のデータを取り、補聴器を選びます。相談医に勧められた販売店が良いですね。
まず試してみます。たいていの店で一定期間、無料で貸してくれますよ。使いながら生活し、聞こえ方などを確かめてから購入します。1個10万円未満から、30万円以上のものもあります。購入後も定期的な点検が必要になります。相談に乗ってくれる店を選びましょう。
Q 装着してから気をつけることは?
ヨ 聞こえは良くなりますが、若い頃のような聴力が戻るわけではありません。周囲の音がストレスなく聞こえるようになるまで、細かい調整を繰り返し、補聴器を通した時の聞こえ方に慣れることが大切です。周囲の人も、聞き取りやすいよう、ゆっくり、はっきり話しかけてあげるように心がけましょう。
(利根川昌紀/取材協力=神尾友信・神尾記念病院院長、成沢良幸・日本補聴器工業会理事長)
ヨミドックは読売新聞の医療サイト・ヨミドクターのお医者さんキャラクターです。
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