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中川恵一「がんの話をしよう」

医療・健康・介護のコラム

欧米では峠を越えたがん死 日本で増え続けるのはなぜ?

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54歳以下では女性の方に多い

 発がん原因の半分以上は「生活習慣によるもの」で、喫煙率や飲酒率などの男女差が、発がんリスクの男女差につながっています。しかし、54歳までの若い世代では、女性の方にがんが多いため要注意です。また、女性の喫煙率が上昇傾向にある点も気がかりです。

 日本人男性の喫煙率は3割程度、女性では1割弱ですが、ヨーロッパ諸国では男女の喫煙率に日本ほどの男女差はありません。スウェーデンなど、女性の喫煙率が男性を上回る国さえあります。同国は女性の就業率が高く、仕事に伴うストレスが、人をたばこに向かわせるのかもしれません。

 女性も働くのが当たり前になった今日の日本でも、女性の喫煙率がもっと高くなる可能性があります。そうなれば、男女とも3人に2人が、がんになる時代を迎えるはずです。

「がんを知る」ことで身を守ろう

 さて、がんは、よほど進行しない限りは「症状が出にくい病気」です。早期がんで症状が出ることはまずありませんから、健康だと思っているうちに検査をする「がん検診」が大事です。しかし、日本のがん検診の受診率は3~4割と、欧米の半分程度です。

 日本のがん治療は手術偏重で、放射線治療も欧米の半分程度に過ぎませんし、体と心の痛みをとる「緩和ケア」も遅れています。

 繰り返しになりますが、がんはわずかな知識の有無で運命が分かれてしまう病気です。この連載を参考に、がんから身を守っていただきたいと思います。(中川恵一 放射線科医)

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nakagawa-keiichi

中川 恵一(なかがわ・けいいち)

 東京大学医学部附属病院放射線科准教授、放射線治療部門長。
 1985年、東京大学医学部医学科卒業後、同学部放射線医学教室入局。スイスPaul Sherrer Instituteへ客員研究員として留学後、社会保険中央総合病院(当時)放射線科、東京大学医学部放射線医学教室助手、専任講師を経て、現職。2003~14年、同医学部附属病院緩和ケア診療部長を兼任。患者・一般向けの啓発活動も行い、福島第一原発の事故後は、飯舘村など福島支援も行っている。

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1件 のコメント

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高齢者の慢性疾患の一つとしての癌

寺田次郎 六甲学院放射線科不名誉享受

感染症が衛生環境と抗生剤の進化で死ににくくなり、心筋梗塞や脳卒中も限定的ながら診断治療が大きく進化し、結果的に癌の死亡率が上がりました。 一方で...

感染症が衛生環境と抗生剤の進化で死ににくくなり、心筋梗塞や脳卒中も限定的ながら診断治療が大きく進化し、結果的に癌の死亡率が上がりました。
一方で、いずれの疾患群の診断治療もまだまだ改善の余地はありますし、少なくないケースで高齢者であり、延命中止=看取りも絡むことから、システムも啓発活動も重要になります。
地域医療や救急の疲弊も問題になっていますが、どうやって、共通のプラットフォームを大きくして効率的かつセミカスタムに運用していくのか、癌について知り予防と早期発見に努めるだけでなくその他の疾患も含めて各科専門医と協力してネットワークを組み上げていくのが重要なのではないかと思います。

ちょうど、隣に高齢者の為の病院の再編の記事がありますね。
同じ発想をどういう風にやれば、より多くの人や器材を効率的に動かせるかという話ではないかと思います。
倒れた時、あるいは、病院に行って検査した時に病気は発見され病名がつきますが、それまでに病変がなかったわけではありません。
そして、同時に検査できる疾患は多々あります。

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