教えて!ヨミドック
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悪酔いしない方法は?
空腹避け適量を守る
Q たくさんお酒を飲んじゃった。これからも飲み会が続くんだ。悪酔いしない方法を教えてよ。
ヨミドック 空腹状態での飲酒は避けましょう。アルコールの一部は胃で、大半は小腸で吸収されます。空腹だと一気に小腸へ流れ、アルコールの血中濃度が急上昇してしまいます。胃に食物が入っていれば、小腸にたどり着くのに時間がかかるので、血中濃度が上がるのも穏やかになります。
Q なるほど。何を食べればいいの?
ヨ 油ものや乳製品でしょうか。ナッツ類やから揚げ、フライドポテトなどを先に食べれば、アルコールを胃で吸収する時間が長くなります。牛乳を飲んでおくと、わずかではありますが、胃の粘膜を保護する効果があるとされています。
Q 牛乳を飲んでつまみはから揚げ。それで二日酔いにはならないの!
ヨ 待ってください。お酒はくれぐれも適量を守ってくださいね。油ものも、食べ過ぎはダメですよ。脂肪分が多すぎる食事は負担が大きく、体によくありません。
Q お酒の適量、どれくらい?
ヨ アルコール摂取量で1日20グラム程度です。ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合。遺伝でアルコールを分解する速さは決まっています。男性で平均1時間9グラム、女性で同6・5グラムになります。適量なら心臓病や脳 梗塞 のリスクを下げるという研究があります。
Q 1日にビール中瓶1本……。1日おきに中瓶2本ってのはどう?
ヨ 適量を超える飲酒を続けていると、内臓に負担がかかって、がんや肝臓病など様々な病気のリスクが高まることは医学界の常識です。また、短時間で大量に酒を飲む「ビンジ(度が過ぎたとの意の英語)飲酒」を何年もしていると、中性脂肪が肝臓にたまってよくないですよ。1週間に2日程度の休肝日を作りましょうね。
水やお茶を一緒に飲みながら、ゆっくりお酒を楽しむことをお勧めします。アルコールには利尿作用があります。失われた水分を補う意味があるんです。
(辻田秀樹/取材協力=徳重克年・東京女子医大教授、真先敏弘・帝京科学大教授)
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