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認知症介護あるある~岡崎家の場合~

コラム

古希越えてモテ期到来!? 「うちに泊まって」と母娘が綱引き…父さんの施設入所(6)

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古希越えてモテ期到来?!「うちに泊まって」と母娘が綱引き…父さんの施設入所(6)

漫画・日野あかね

リビングをベッドが占拠

 前回のコラムでお伝えしたように、老人保健施設(老健)からショートステイの施設へ移ることになった父さん。ただし、介護保険では、老健とショートステイを同日に利用することができないため、間の1泊は家で過ごす必要があるのです。

 普通に考えれば、父さんが母さんと2人で暮らしていた家(私の実家)に帰ることになります。ですが、父さんが普段過ごしていた1階のリビングには、今は母さんのベッドが置かれています。すっかり足腰が弱った母さんは、寝室がある2階まで階段を上るのが困難になったため、ベッドを下ろしたのです。そのまわりには、立ち上がる時につかまる補助手すりなどの福祉用具が置かれ、すっかり母さんの寝室のような様相になってしまいました。これでは、父さんが帰ってきても、くつろげる場所がありません。

ひらめいた!「マンションで孫と水入らず」

 そこで、父さんには実家から歩いて15分の私のマンションで1泊してもらい、孫と水入らずの時間を過ごしてもらおうと考えました。マンション内はバリアフリーだし、築40年以上で木造の実家よりも気密性が高いため暖かいのです。ちょうど夫のヒロさんが出張中で、ベッドも一つ空いています。そもそも、実家で母さんが父さんの介護をするのは、たとえ1日でも厳しいのは明らかです。早速、ケアマネジャーに話してみると「どこに帰っても問題ないですよ」とのことでした。

母さんがまさかの反対

 きっと、今は自分のことで精いっぱいの母さんも私の名案に賛成してくれるかと思いきや、「私がなんとかするから、うちに戻ってきても大丈夫」と言うではありませんか! 「なんとかするって、つえをついてもフラフラで、やっと歩いている感じなのに??」と、まさかの返答に、娘はビックリ仰天です。

 その後も、「杏里が、リビング以外に父さんがいられる場所を作ればいい」「私1人で、家具や荷物を動かすっていうの? マンションならば、その場所がすでにあるのに!」と、母と娘の意見は平行線のままです。

 困ったときは、ケアマネジャーの意見も聞いてみよう(いつも迷惑掛けてばかりで、すみません……)! 帰宅先を私のマンションにするのは「問題ない」と言っていたし、きっと私の味方になってくれるはず! 「ついでに母さんを説得してくれるのでは?」という下心もありました。

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認知症介護あるある~岡崎家の場合~

岡崎杏里(おかざき・あんり)
 ライター、エッセイスト
 1975年生まれ。23歳で始まった認知症の父親の介護と、卵巣がんを患った母親の看病の日々をつづったエッセー&コミック『笑う介護。』(漫画・松本ぷりっつ、成美堂出版)や『みんなの認知症』(同)などの著書がある。2011年に結婚、13年に長男を出産。介護と育児の「ダブルケア」の毎日を送りながら、雑誌などで介護に関する記事の執筆を行う。岡崎家で日夜、生まれる面白エピソードを紹介するブログ「続・『笑う介護。』」も人気。

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日野あかね(ひの・あかね)
 漫画家
 北海道在住。2005年にステージ4の悪性リンパ腫と宣告された夫が、治療を受けて生還するまでを描いたコミックエッセー『のほほん亭主、がんになる。』(ぶんか社)を12年に出版。16年には、自宅で介護していた認知症の義母をみとった。現在は、レディースコミック『ほんとうに泣ける話』『家庭サスペンス』などでグルメ漫画を連載。看護師の資格を持ち、執筆の傍ら、グループホームで介護スタッフとして勤務している。

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