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コラム

[元卓球日本代表 平野早矢香さん](上)ロンドン五輪でメダル うれしいより、ほっとした「卓球の鬼」

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 2012年のロンドンオリンピックで日本卓球史上初となるメダル(団体女子銀メダル)を獲得するなど、卓球界の第一人者として活躍した元卓球日本女子代表の平野早矢香さん。16年に引退後は、テレビのスポーツキャスターや全国各地の卓球教室の講師などに引っ張りだこの毎日です。気迫あふれるプレーから「卓球の鬼」と呼ばれた現役時代のこと、元気の秘密やこれからの夢などについて伺いました。(聞き手・田村良彦、撮影・小倉和徳)

北京で悔しい思い ロンドンでは「絶対に」と

[元卓球日本代表 平野早矢香さん](上)ロンドン五輪でメダル うれしいより、ほっとした「卓球の鬼」

 ――ロンドン五輪の団体準決勝に勝って、メダルを確定させた時のお気持ちを振り返っていただけますか?

 その前の北京五輪で悔しい思いをしたので、ロンドンではメダルを取らないと意味がないというくらいの強い覚悟を持って臨んでいました。なので、メダルが決まった瞬間は、うれしい気持ちはもちろんありましたけど、それ以上に、どちらかというと、ほっとした気持ちでしたね。

――それだけ強い覚悟があったということなんですね。

 「オリンピックに出ると人生変わるよ」って、よく言われるんですけど、実際に出てみると、入賞(北京は団体4位)とメダルを取るのでは、ものすごく差があると感じました。卓球は当時マイナー競技だったので、他のマイナー競技の選手とも話していたんですけど、やはりオリンピックでメダルを取ってこそ注目されるという思いもありました。ロンドンでは、福原愛ちゃん、石川佳純ちゃんと私の3人で、年齢的にもバランスがとれたすごくいいチームでしたし、絶対メダルを取るんだという気持ちで臨みました。

個人戦より団体戦の方がプレッシャー

 ――個人戦と団体戦では気持ちにも違いがありますか。

 団体戦の方が正直、プレッシャーは大きいんです。でも、今、自分の過去の試合を振り返っても、団体戦の方がいい試合ができていた気がします。卓球は基本的に個人競技なので普段はライバルですけど、チームで戦うことも好きでした。実際のところ、個人戦よりも団体戦の方がメダルを取るチャンスが大きかったのもありますね。

――準決勝では平野さんと石川さんのぺアでダブルスに勝ち、メダルを決めましたね。

 準決勝で戦ったシンガポールとは、もともと福原愛ちゃんと石川佳純ちゃんがダブルスに出る予定で1か月半くらい前から練習をしていたんですけど、前日の夜に監督から「ダブルスのペアを変えたい」と相談されたんです。そういう意味では、シンガポールに対して石川佳純ちゃんと組んでの練習はしてきていなかったので不安はあったんですけど。メダル決めることができて、ほっとしました。

――オリンピックのメダリストになって人生は変わりましたか。

 自分が変わったというよりも、周りの人の見る目とか、卓球に対する注目度とかが変わった気がします。自分自身も大きな目標を達成できて満足感もありました。自分の卓球人生の中で唯一、試合が楽しかったというのが、ロンドンオリンピックでしたね。日本の卓球界で初めてのオリンピックのメダルだったので、そういう意味ではすごく達成感はありました。

――ロンドンは楽しめたけれど、それ以外は違う?

 そうですね。いい結果が出れば、もちろんうれしい気持ちはありますが、やはり私にとって、試合というのは生きるか死ぬかといったようなプレッシャーを感じていました。全日本選手権で優勝したり、世界選手権でメダルを取ったりとか、ある程度自分の目標を達成できた時でも、ロンドンの時のように楽しいと思ったことはありませんでしたね。

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