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医療・健康・介護のニュース・解説
つらい慢性頭痛を、予防し、改善するには…
右松 頭痛は、症状、原因によって細かく分類されているそうです。
久野 まずは、一次性頭痛と二次性頭痛に分類されます。原因がはっきりしない慢性的な一次性頭痛、それに対する二次性頭痛は、くも膜下出血や脳腫瘍、そして脳卒中など、はっきりした原因が認められるものです。
右松 なぜ、一次性頭痛の原因ははっきりしないのですか。
坂井 二次性頭痛のように、はっきりした病気の症状として出るわけではなく、詳しい画像検査などでもわからないからです。
久野 一次性頭痛は、主に「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」の三つに分けられています。「片頭痛」は、脳の血管が拡張し、ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴です。「緊張型頭痛」は血管が収縮して血流が悪くなることで、頭が締めつけられるような圧迫感のある痛みが特徴です。「群発頭痛」は、脳の太い血管の拡張が原因と考えられ、片側の目の奥をえぐられるような激しい痛みが起きるということです。
坂井 15歳以上を対象にした全国調査の結果によると、片頭痛は8.4%、緊張型頭痛は23%の人が自覚しています。つまり、日本人の840万人が片頭痛で、緊張型頭痛となると2300万人もの人が悩んでいることになります。
原因は「ストレス」「疲労」に加え、「ストレスからの解放」も
右松 慢性頭痛が起きる主なきっかけは、「ストレス」「疲労」「ストレスからの解放」などさまざまのようですね。「ストレスから解放」が頭痛の原因になるのは不思議です。
坂井 たとえば、仕事のストレスから解放された週末に二度寝したりすると、片頭痛が起きやすくなります。それは、平日にストレスを維持していた脳内物質のセロトニンが低下して、枯渇したような形になるからです。ストレスの解放も大きな変化が起きていることになるのです。
久野 平日も週末も、眠る時間は同じほうがいいんですか。
坂井 その通りです。リズムを崩さず、変化を起こさないことが大事です。週末には、楽しいことを計画し、行動することでリフレッシュする。リラックスより、リフレッシュのほうが、体のリズムが一定に保たれるし、疲れも取れるはずです。
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