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思春期・青年期に発症する「円錐角膜」って何? 「不治の病」から、進行を止められる病気に

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「困っていないうちに気づくことが大事」

  横須賀市の小学6年生男児(11)は同クリニックで8月に右目、10月に左目に、この手術を受けた。6年生の健診で、普通の検査では視力が測りづらいと指摘された。本人も「黒板がよく見えない。メガネをかけたい」と望んだため、近くの眼科を受診すると、円錐角膜を疑われ、加藤さんを紹介された。

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 母親は「まさか、そんな聞いたこともない病気だとは思わなかった。でも、早くわかったのは幸いかもしれない」と話す。メガネも作ったが、しないよりはした方がいい程度という。両目の手術を受けた後、コンタクトを試しに装着してみたところ、本人も満足できたため、今後はコンタクトレンズを使うつもりだという。

 加藤さん(写真)は「治療で進行を止められるようになったので、困っていないうちに気づくことが大事。学校健診でも角膜の検査を取り入れてほしい」と話す。「近視や乱視が進んだ」「メガネやコンタクトをしても視力が出ない」「よく目をこする」「街灯の光が重なってみえる」などの症状があれば要注意という。

治験進まず、保険適用外

 ただ、角膜クロスリンキングは保険適用外の治療のため、費用が高額だ。同クリニックの場合、片目だけで25万円(税込み)。患者数が少ないため、多額の費用がかかる治験(臨床試験)が進まない。実施する医療機関もまだ少なく、海外での実施件数が30万件以上とみられるのに対し、国内では1500人程度という。

 この病気の認知度をもっと高めようと、加藤さんは10月、「それって円錐角膜かもしれません」(ライフサイエンス出版 1600円税別)を出版した。円錐角膜を中心に、子どもの視力の病気全般についてやさしく解説している。円錐角膜に関心を持つ眼科医らで作る 円錐角膜研究会のサイト では、円錐角膜の解説や角膜クロスリンキングを行う医療機関を掲載しているので参考になる。

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