扁桃肥大 頻繁に喉の痛み
子どもの頃から 扁桃肥大 です。60歳を過ぎて頻繁に喉の痛みと発熱に悩まされるようになりました。担当医に「口呼吸はダメ」と注意され、寝る時にはマスクをしています。これから何に注意が必要でしょうか。(69歳女性)
高齢者 免疫異常の疑いも
原渕 保明 旭川医大耳鼻咽喉科・ 頭頸部 外科教授(北海道旭川市)
質問者の喉の痛みや発熱は、2、3か月に1回程度あるとうかがっています。年に3~4回以上、急に扁桃炎になる「習慣性扁桃炎」を併発している可能性があります。
習慣性扁桃炎なら、扁桃の摘出手術を受けるのが望ましいです。手術は全身麻酔で行われ、1時間程度で済みます。入院期間は1週間ほどですが、症状の大幅な緩和につながる点からも、手術の利点が大きいことを知ってもらいたいと思います。
他の治療法としては、抗菌薬や炎症を抑える薬を服用することや、喉への薬のスプレー、吸入などがあります。
予防法には、▽外出時や就寝時のマスク着用▽口、鼻のうがいを頻繁に行うこと▽飲酒や喫煙を控えること――などがありますが、その効果には個人差があります。
習慣性扁桃炎は、一般的には加齢とともに発熱の回数が減る傾向があります。高齢になり症状が悪化したとすれば、免疫の異常に関わる他の病気の可能性も考えられます。詳しい検査が必要になる場合があるので、担当医に相談することをお勧めします。