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大腸がんはいま(1)ロボットが精密な手術

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大腸がんはいま(1)ロボットが精密な手術

東京マラソンを走る川村さん(中央、川村さん提供)

 直腸がんの手術を3年前に受けた川村裕果子さん(31)は、マラソン初挑戦で今年3月の東京マラソンを完走した。7月には練習を一緒にしてくれた男性(30)と結婚。東京から実家がある静岡市に戻り、新婚生活を送っている。

 2015年9月に血便が出た。軟らかく細い便も続いた。当時、航空会社の客室乗務員。世界を飛び回っていたが、不安を抱えたままだった。1年後、話をした友人に強く勧められ、内視鏡検査を受けた。すぐに直腸がんだと告げられた。

 大腸は直腸と結腸に分かれ、肛門から約20センチが直腸だ。当初は都内の病院で、おなかに小さな穴をあけて行う 腹腔ふくくう 鏡手術を受けるつもりだった。ただ、がんの位置が肛門に近く、神経を傷つけかねない難しい手術のため、人工肛門になったり、生殖機能に影響したりする恐れもあった。

 当時の担当医は、手術支援ロボット「ダビンチ」による手術を提案した。「ロボットが手術?」。戸惑いはあったが、人間の手より複雑な動きができ、精密さでも上回るという。傷も開腹手術より小さく、回復が早いのも特徴だった。

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