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乳がん診療の課題(5)「遺伝性」自費で予防切除

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乳がん診療の課題(5)「遺伝性」自費で予防切除

予防切除を決める際に参考にした書籍を手にするB子さん

 乳がん女性の5%程度は、BRCA1、2という遺伝子の変異を持つ「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)」だ。80歳までに7割が乳がんに、2~4割が卵巣がんにかかるとの報告がある。

 横浜市のB子さん(42)もその一人。2017年2月、下の子の授乳中に左の乳がんがわかった。

 親友が薦めてくれた乳がんの本を読み、「もしかして遺伝性?」と思った。身内に乳がんや卵巣がん患者が複数いた。若い時期に発症し、ホルモン剤も分子標的薬も効かない「トリプルネガティブ」タイプが多い、との特徴も一致した。治療を受けた病院で検査し、HBOCと判明した。

 米国の指針によると、HBOC女性のがん対策として、乳がんは、25歳以降、年1回、磁気共鳴画像(MRI)などの検診を続けるか、乳房の予防切除を検討する。卵巣がんは、早期発見が難しいため、出産を終えた35~40歳で卵管・卵巣の予防切除を推奨する。

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