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[タレント 杉原杏璃さん](上)グラビアの傍ら株で成功 「強い私」が飛行機で気絶、パニック障害に…30代「自分の株価」を考えてしまい
グラビアアイドルとして写真集やDVDで人気を集めたタレントの杉原杏璃さん。芸能界で活躍する一方で、株式投資の達人としても知られ、「投資アイドル」の名でイベントやセミナーに引っ張りだこです。飾らない人柄でファンを癒やしていた裏側で、密かにパニック障害で悩んだ時期もあるといいます。(聞き手・塩崎淳一郎、撮影・小倉和徳)
「見返してやろう」と株を勉強
――杉原さんの書いた「株は夢をかなえる道具 女子のための株式投資入門」(祥伝社刊)が好評です。
田舎から仕事のために東京に出てきた以上、お金をきちんと稼いで、自立した女性になるというのが当初からの目標でした。
――グラビアアイドルとして活躍しながら、投資生活をしていたとは……。
私はグラビアアイドルであることに誇りを持って続けてきました。ファンがどんどん増え、写真集やDVDを見た方から「また明日から頑張れる」と声をかけてもらい、自信をいただきました。でも、20代初めの頃、自分に知識がないことを周りの大人からバカにされた悔しい経験があって、「見返してやろう」「頑張ってやろう」と思ったのが、株式投資を始めたきっかけです。
――片手間ではなく、真剣に向き合った。
若さもあって、怖いものなんかない、失うものもないという気持ちで始めました。30万円から始めて、5年で1000万円にまで増やしたのです。株式投資はすごく勉強になりました。経済的なことに限らず、社会全体の出来事に興味を持つようになりましたから。
調べるときは徹底的に調べました。手抜きをすれば自分が痛手を負う。自分がサボると、株はほんとうにマイナスになる。結果がはっきり金額として出てくるので、物事に真剣に取り組む姿勢を学んだ気がします。自分の生活や仕事への姿勢も、律することができるようになりました。
生活の中心は株価チェック
――どんな一日を過ごされているのですか?
午前8時頃に起きて、コーヒー入れるなどした後、一通りのマーケット情報をサッとタブレット端末で見ます。経済ニュースも点検します。その後、経済番組の「Newsモーニングサテライト」(テレビ東京)を録画しているので、それを横目で眺めながら株価チャート(グラフ)を見始め、利益が出ているのか、損をしているのか、そして、売り気配か、買い気配かをチェック。その日に売買する銘柄を選別し、市場が開くのは9時ですが、9時半まではジッと我慢します。余程のことがないと30分は売買しません。9時半から10時半までの間に売り買いをして、午前中は終了。
昼休みにご飯を食べながら、もう一回チャートを見ますが、午後はあまり売買しません。市場が閉じる午後3時からは、一切、株のことを忘れるようにしますが、夜の11時にはネットで翌日のための情報収集をして、午前1時半に寝るような生活です。
――生活サイクルができあがっていますね。
あまり根を詰めるタイプではないので、株価が低迷する時期は投資から離れることもあります。こういった生活を14年ぐらい続けていますので、流れ作業のように、ご飯を食べるような気楽さで投資をやっています。「今日はダメだな」と思う時はあっさりやめて、海外ドラマの観賞に没頭します。それが息抜きです。
株を始めた頃は、「1か月後にサイトを見たら、株価が上がっているだろう」ぐらいの感覚で、あまり勉強はしていなかったんです。株の売買をしていることだけで満足していたのかな。でも、痛い目に何度か遭って、「これは自分で真剣に勉強しないと誰も教えてくれない」と気付いてから、14年かけて今のような生活サイクルになりました。
――投資の一方で、タレント活動や事業の方でも多忙です。食生活で気を付けていることは?
基本的に午後8時以降は食べないこと。それだけはずっと守っています。20歳頃から一貫したルールです。夕食は軽めのものを早めにとり、8時までにはすませるようにする。この約束一つ守るだけで、体重がキープできます。
朝、昼はがっちり食べても大丈夫。私は朝からカツ丼もラーメンも食べますから、夜中におなかがすくと、「明日の朝、起きたらカツ丼を食べよう!」と思うことで耐えられます。
私はいい意味で楽をしたい人間。「楽をしてやせたい」「楽をしてきれいに見せたい」という、ずぼらで楽観的なタイプで、体をキープするための努力についても、あまり考え込まないんです。
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