腰痛(症)
息子が腰痛 背骨間に小骨
41歳の息子は数年前から腰痛があり、近所の整形外科で背骨と背骨の間に小さな骨があると言われました。神経には達しておらず、手術はせずに週に1度、リハビリに通っています。仕事に支障が出ないか心配です。(72歳女性)
加齢現象 運動を習慣的に
松平 浩 東大病院22世紀医療センター特任教授(東京都文京区)
画像でとげのように見える背骨と背骨の間の小さな骨は、
ただ、画像でこうした変化がわかっても、必ず腰痛が起こるわけではありません。逆に、腰痛経験者の半数弱の画像に問題が見つからなかったとの研究もあります。
痛みやしびれがあって、神経に影響が出ていれば、適切な治療が必要です。しかし、重い症状がないのに、画像の所見にとらわれて、不安が募り、安静にするなど過剰に腰を守ろうとするのはかえって腰痛を長引かせてしまいます。
質問者が心配する骨棘は、白髪やしわのように、自然な加齢現象です。通院のリハビリも大事ですが、自ら適度な全身運動を習慣的に行うのがおすすめです。
私が、腰痛の予防や軽減のために開発した「これだけ体操」があります。立って、肩幅よりやや広めに足を開き、骨盤を前に押し出すイメージで両手のひらを腰の下の方にあてます。両手はなるべく近づけます。あごを軽く引き、腰を反らします。その姿勢を保ちながら、3秒かけて息を吐きます。この体操を手始めに、日常的な運動を心がけてみてください。