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一病息災

闘病記

[ピアニスト 西川悟平さん]ジストニア(4)「7本も動く」世界変わった

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[ピアニスト 西川悟平さん]ジストニア(4)「7本も動く」世界変わった

 絶望の中、ごくゆっくりと演奏する練習法を長年積み重ね、今では右左合わせて7本の指で演奏ができるようになった。

 変化したのは、演奏法だけではない。

 「『なんで指がこれしか動かないんだ。なんで僕だけ、こんなつらい思いをするんだ』って思っていた頃は、何も良いことがなかった。でも、指7本『しか』じゃなくて、7本も動いて、ありがとう!って思い始めた時から、あり得ないことが次々と起きたんです」

 情感あふれる演奏と明るいパーソナリティーが話題となり、米NBCテレビなどで特集された。ヨーロッパでもデビューし、2014年、パーキンソン病と闘う俳優マイケル・J・フォックスさんらと共に、患者支援のチャリティー活動を始めた。16年にはカーネギーホールのメインホールでソロ演奏も実現した。

 日本では自叙伝が出版され、昨年、自身が演奏するピアノ曲が日本映画の主題歌に抜てきされた。一時帰国の際は全国で演奏会を開き、会場は演奏とユーモアあふれる前向きな体験談に笑顔が絶えない。

 「最悪の出来事も、ちょっとした考え方と行動の違いで、最高の出来事に変わることがある、って信じています」。今日も世界のどこかで演奏できる喜びを 鍵盤けんばん で表している。

(文・李英宜、写真・安斎晃)

ピアニスト 西川悟平さん(45)

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