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【意思決定】家族の「葛藤」(5)病院間の連携なく間一髪

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【意思決定】家族の「葛藤」(5)病院間の連携なく間一髪

自宅のパソコンで、肝臓のCT画像を確認するヒロさん夫婦。先月の受診では、腫瘍は広がっていない(神奈川県内で)

 2017年8月、元会社役員の夫(84)の肝臓に新たながんが見つかった。最善の治療として重粒子線治療を求めたが、治療にたどり着くまでに半年以上費やした。神奈川県のヒロさん(66)は、不安におびえた日々を振り返る。

 「がんは大きく、成長も極めて速い。すぐ手術をしないと、3か月後の命は保証できません」。顔色一つ変えず、担当の外科医の説明を聞く夫の隣で、ヒロさんは動揺していた。

 夫は4月、都内の病院で胃がんの手術を受けたばかり。胃の3分の2を切除し、体重が10キロ近く減って歩くのもやっとだ。心臓の持病があり、脳 梗塞こうそく も経験している。弱った体をこれ以上傷つけたくない。

 2人は、選択肢の一つとして示された、自費診療(約300万円)の重粒子線治療に望みを託した。放射線治療の一つで、腫瘍を集中的にたたくため、体の負担がより少ないという。

 ヒロさんはすぐに、この治療を行う病院に予約を入れた。残された時間が少ないというのに、検査入院するまでに約1か月かかった。そして9月下旬、医師からこう言われた。「肝臓のがんは胃がんの転移でした。ここでは治療の対象になりません」――。

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