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【意思決定】家族の「葛藤」(3)治療方針選択 重い責任

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【意思決定】家族の「葛藤」(3)治療方針選択 重い責任

グループホームの夏祭りで撮った母との写真。浴衣は古家さん(右)が着付けした(7月、古家さん提供)

 東京都の着付け講師、古家亜紀子さん(57)は、都内のグループホームで暮らす母(86)の 膀胱ぼうこう がんに直面した。母は認知症。一人娘で唯一の家族の古家さんが、治療方針の決定に責任を負うことになった。

 昨年11月、毎日のようにホームを訪ねていた古家さんは、母の血尿が続いていることに気づいた。都内の病院に連れて行った。着物を上手に着こなした母。穏やかな母。その母は、具合が悪いのは娘の方だと思い、「あこ(亜紀子)ちゃん、大丈夫?」と言った。

 膀胱がんの診断がつき、今年2月、内視鏡でがんを取り除く手術を受けた。計10回の放射線治療や、副作用が弱いタイプの抗がん剤の治療が続いた。

 母は治療内容の詳細を理解できない。同意書は古家さんがサインした。主治医は信頼できたから治療内容に不満はないが、古家さんには、納得できないことも多くあった。

 手術後は、興奮したわけでもないのに、母の両手足と胴体が布のベルトでベッドに固定された。母は眉間にしわをよせ、見たこともない悲しい表情をした。

 8月、貧血の治療を受けた別の病院を退院する時のことだ。看護師がタクシーの運転手に、大声で「この人は病気で尿のにおいがするから」と伝えた。

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