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「続・健康になりたきゃ武道を習え!」

コラム

空手はおまけがたくさん! 筋力や柔軟性がアップし、感情をコントロールする力も

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 「空手って、おまけが多すぎるんですよ~」

 2017年8月に極真会館総本部代官山道場に入門し、今は青帯の7級になった上田 (かなで) さん(46)は、こう言って笑顔を見せた。

 空手をやるのは楽しいし、気持ちいい。それだけでも十分、続ける理由があるのに、「心身の健康」という「おまけ」が勝手にいっぱい付いてくる、という意味らしい。

1回もできなかった腕立て伏せを10回も

空手はおまけがたくさん! 筋力や柔軟性がアップし、感情をコントロールする力も

審査では最初に、基礎体力をみる。帯を両手に持ち、前後に飛ぶ上田さん(左端)。ほかにも拳立てや逆立ち歩行などがある。手前に座っているのが松井館長

 そこで今回は、上田さんの心身の変化を紹介しつつ、昨年10月の昇級審査を私(山口)が取材した際、松井 (しょう)(けい) 館長が道場生に語っていた言葉を補足的に挿入したい(今年の審査は取材できなかったので、お許しを)。

 上田さんは、意図的に筋肉を鍛えようとは思わなかったのに、稽古を続けているうちに、腕や脚など全身のいろいろな部位の筋力が高まった。1回もできなかった腕立て伏せは、今は10回以上できる。一つだけ、両足のふくらはぎに筋肉が付き、やや太くなったのが少し気になったが、今では「これも自分の財産」と受け入れている。

足の指を別々に動かせるように

 極真空手の準備運動の中に、足の指の運動がある。親指だけを上にそらし、残りの4本の指を下に曲げる。次は逆に、親指だけを下に曲げ、残りの4本指を上にそらせる。この動作を交互に行うのだが、初心者はなかなかうまくできない。上田さんも、左足の指をまったく動かせなかった。脳の指令が左の指まで伝わらないわけだ。これも続けるうちに、左の指をだいぶ動かせるようになった。体の末端と脳をつなぐ神経のネットワークが発達したのだろう。

 「自分の体だけど、思い通りに動かすのはすごく難しい。心も同じです。私自身、今もそう思う」(松井館長)

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型の審査。技の力強さや正確性、姿勢、気合などを総合的にチェックする。手前左から2人目が上田さん

 柔軟性も向上した。始めたころは股関節が硬く、床に腰を下ろしての開脚は90度も開かなかったが、今では120~130度は開く。そのまま上体を前に倒して、肘を床に付けることもできる。心肺機能もアップした。駅の階段を駆け上っても、息があがらないのだ。

 体だけでなく、心も変化した。

 まず、体が変わってきたことだけでも、「自分という存在への自信」につながっている。友達からも「カッコ良くなった」「姿勢が良くなった」とよく言われるという。

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山口 博弥(やまぐち・ひろや) 読売新聞東京本社編集委員

 1962年福岡市出身。1987年読売新聞社入社、岐阜支局、地方部内信課、社会部、富山支局、医療部、同部次長、盛岡支局長、医療部長を経て、2018年6月から編集委員。同年9月から1年間、解説部長も兼務。医療部では胃がん、小児医療、精神医療、慢性疼痛、医療事故、高齢者の健康法、マインドフルネスなどを取材。趣味は武道と映画観賞。白髪が増えて老眼も進行したが、いまだにブルース・リーを目指している。

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1件 のコメント

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己を見て、相手を見て、周囲を見て、考える

寺田次郎 関西医大放射線科不名誉享受

おまけが多いのはサッカーでも同じで、サッカーはサッカーだけで成立しませんし、ボールと私だけでもなく、私と相手だけでもありません。 最初から、全て...

おまけが多いのはサッカーでも同じで、サッカーはサッカーだけで成立しませんし、ボールと私だけでもなく、私と相手だけでもありません。
最初から、全ての事を見て考えて実行できるわけ等ありませんが、ボールの止める蹴るがある程度出来たら、むしろ他の要因の方が重要です。
一方で、他の事を突き詰めた先に、さらにその上のレベルのボールの止める蹴るの再認識がありますが、その成長にも個性があります。

サッカーの事ばかり書いているようで、本質はあらゆる競技に共通する部分があります。
しょせんは同じ人間のやることだからです。

実際、自分が振り返りメールや教科書を工夫しても、努力するのは本人たちなので、学生指導でも成功ばかりではありませんし、過去の指導の失敗も糧になっています。

昨季は下位リーグ低迷の前シーズンへの危機感とあいまってハマりましたが、やっぱり自分たちの見たまま感じたままの学生なりのサッカーがやりたいと言い出せば強要も出来ません。(やりたいようにやる、の意味をはき違えれば逆戻りですが。)
味方や相手やその他の状況を見て微妙にやり方を変えるとか、外来診療や手術そのものなので、プロでも通用するコントロールのレベルを目指して主体的に取り組んでくれる医学生さんが増えてほしいです。
サッカーの上達を目指して、ものの理屈や武道なんかとの理屈の繋がりも学んでいくとより多くの患者さんや医療者との会話の引き出しも増えます。
全ての道はローマに通じるというか、武道やスポーツに繋がっていきます。

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