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新生児 肛門の上に穴

最近、女の孫が生まれました。肛門の3センチくらい上にもう一つ穴があります。中はふさがっているので大丈夫と医師は言うのですが心配です。(59歳女性)

「潜在」二分脊椎症に注意

板橋 家頭夫 昭和大学病院長(東京都品川区)

 肛門の上側に5ミリ未満のへこみや穴が開いていることは、健康な場合でもしばしばみられます。ただ、「潜在性二分脊椎症」という病気が隠れていることがあるので注意が必要です。

 この病気は、生まれつき脊椎の一部が開いたままになって、中に収まるはずの神経の束・脊髄が外に出てしまって癒着したり、損傷したりして起こります。外からでは異常が見えないという意味で「潜在性」です。相談者のお孫さんの場合も「潜在性」の可能性があります。

 無症状なこともあれば、「類皮腫洞」といって皮膚に開いた小さな穴が脊椎を貫通して、脊髄などを覆う硬膜にまで達し、細菌が侵入して炎症を起こし、痛みを伴うこともあります。

 二分脊椎症の中で外から異常がわかる「顕在性」の場合は、足の変形や筋力低下、ぼうこうや直腸の障害が多くみられます。

 「潜在性」の場合、こうした障害は少ないですが、穴やへこみの周辺に赤いあざやこぶやできものができるなど皮膚の変化がしばしばみられます。

 どんな治療が必要かを判断するために、磁気共鳴画像(MRI)検査を行います。類皮腫洞なら切除を考えます。

 脳神経外科医や整形外科医など専門家のセカンドオピニオンを求めてみたらいかがでしょうか。

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