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医療ルネサンス

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【意思決定】高齢者の「選択」(6)決断促した妻に感謝

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【意思決定】高齢者の「選択」(6)決断促した妻に感謝

腎臓がんの手術を受けた杉田さん。生きる意欲をもって透析治療を続ける(新潟県上越市で)

 杉田収さん(74)の人工透析歴は43年になる。地元の新潟県立中央病院(上越市)で今も、週3回、計13時間半の透析を受ける。腎不全で機能しない腎臓の役割を機械で補う。

 県立看護大学の教授(生化学)を長く務めた。妻の靖子さん(74)や3人の子どもを養うため、常に仕事を優先した。ぜいたくも家族旅行も控えた。子どもたちは、我慢することを覚えて育った。

 40年を超える透析患者は全国で900人ほど。透析医療が進歩し、厳しい食事制限などの自己管理をすれば、長生きが可能になった先に杉田さんの人生があった。2016年12月、その杉田さんの両方の腎臓にがんが見つかった。

 泌尿器科の医師は、「手術で摘出すべきだ」と勧めた。だが、杉田さんは「様子を見ます」と答え、確定診断も受けなかった。

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