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大人の健康を考える「大人び」

コラム

不眠症(8)夢遊病頻繁なら治療を

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  このシリーズでは、日本睡眠学会認定医で、上島医院(大阪府大阪狭山市)院長の渥美正彦さんに聞きます。(聞き手・古川恭一)

不眠症(8)夢遊病頻繁なら治療を

 前回紹介した「レム睡眠行動障害」は、治療がいらないほど症状が軽い方でも、定期的にかかりつけ医に通い、診療を受けることが大切です。体がスムーズに動きにくくなるパーキンソン病や、ある種の認知症の前触れの可能性もあり、早期発見の手がかりになるからです。これらの病気に根本的な治療法はないものの、早くから受診することで発症に備え、進行を遅らせることは可能です。

 よく似た病気に「睡眠時遊行症」があります。いわゆる夢遊病で、目を開けてぼーっとした様子でうろついてしゃべったり、部屋を出て行って冷蔵庫を開け、物を食べたりする例もあるようです。目覚めた時に、頭が混乱していることがあり、歩き回っていた記憶はほとんど残っていません。

 こちらはレム睡眠行動障害とは違って、深い眠りのノンレム睡眠時に起きるのが不思議なところです。基本的には子どもの病気で、成長すれば治るため、ほとんどの場合、治療は不要です。

 しかし、大人でも睡眠薬やアルコール、疲労、ストレスなどが原因で起こることがあります。一時的な症状で済むことが多いのですが、頻繁に起きれば治療が必要になります。薬物治療の前に、まずは原因になっていると思われる睡眠薬やアルコールなどを減らしてみることが重要です。

 この病気を患っていた50歳代の男性は、お酒の量を減らしたところ、夜に部屋を出て行ったり、動き回ったりすることがほぼなくなり、劇的に症状が改善しました。

【略歴】
渥美 正彦(あつみ まさひこ)
大阪市立大学医学部卒業。大阪警察病院、国立病院機構やまと精神医療センター、近畿大学医学部付属病院神経内科などを経て、2004年6月から上島医院。05年に同医院併設南大阪睡眠医療センター長。10年から同医院院長。

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