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大人の先天性心疾患(3)妊娠希望 まず医師に相談

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大人の先天性心疾患(3)妊娠希望 まず医師に相談

1歳を迎えた娘と一緒におもちゃで遊ぶ女性

 7月、娘が1歳になった。居間のソファやテーブルでつかまり立ちをする姿が、いとおしい。「健康に生まれてくれて、ありがとう」。福岡県大野城市の女性(35)は、わが子に感謝する。

 女性は幼い頃、健診で心臓に異常が見つかった。通常、大動脈は左心室から、肺動脈は右心室から出ている。女性の場合、左右の心室が入れ替わり、左心室から肺動脈、右心室から大動脈が出ていた。「修正大血管転位症」という病気だ。左右の心室を仕切る壁にも穴が開いていた。

 「18歳ぐらいまでしか生きられない」。そんな言葉を耳にした記憶もある。長生きはできないと思い、夢や希望を持たないようにしてきた。

 中学生の時、心臓の手術を受けると、体を動かすことが楽になった。医師から「次の手術は10年後か20年後」と言われた。「18歳を超えて生きられる」と未来が開けた気がした。

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