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Dr.えんどこの「皮膚とココロにやさしい話」

医療・健康・介護のコラム

皮膚科医の私が手足口病に! 足裏の痛みで一時は歩行も困難

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痛みが治まると皮膚がどんどんむけてくる

Dr.えんどこの「皮膚とココロにやさしい話」

 では、痛みが楽になった後はどうなったかというと、手と足の皮膚がどんどんむけてきました。症状がひどかった足の裏、足の指の皮膚などは、脱皮のごとく、ガバッとむけてしまい、むしろ、ツルツルのきれいな皮膚になりました。そして、その後には手の爪が () がれ始めてきました。その剥がれ方は一律ではなく、爪の根っこの方から剥がれてくるものもあれば、爪の両側から浮き上がるように剥がれてくるものもありました。これは実際に経験した者でなければわからないと思います。

 このコラムを書いているのは9月上旬ですが、つい数日前にすべての手の爪が剥がれ終わりました。すべての爪が同時に剥がれ始めるわけではなく、その中でも爪の真下に発疹がみられていたものが最も早く剥がれ始めたと思います。この爪が剥がれる現象( (そう)(こう)(はく)() といいます)が起こるかどうかは、感染したウイルスのタイプによって異なるので、必ずしも手足口病にかかった方が全員生じる現象ではないことは知っておいた方がいいでしょう。

「人の痛みがわかる医者」になれた……かも

 「人の痛みがわかる医者になれ!」とは、よく言われる言葉ですが、こんな形で皮膚の痛みがわかるようになるとは思いませんでした。手足口病の発疹が足の裏でひどくなった場合はとてつもなく痛く、治療薬もないだけにひたすら耐えるしかない……本当に勉強になりました。今回のコラムは、Dr.えんどこの「皮膚にもココロにもつらい話?」だったかもしれませんね(笑)
 *もちろん手足口病の患者さんが全て痛がるわけでもありません。あしからず。(遠藤幸紀 皮膚科医)

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遠藤 幸紀(えんどう・こうき)
皮膚科医。東京慈恵会医科大学皮膚科講師。乾癬かんせんという皮膚疾患の治療を専門とし、全国の乾癬患者会のサポートを積極的に行っている。雑学やクイズに興味があり、テレビ朝日「Qさま!!」の出場歴も。

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